院長の週末                     
 

2001年 9−12
2002年 1−2 3−4 5−6 7−8 9−10 11−12
2003年 1−2 3−4 5−6 7−8 9−10 11−12
2004年 1−2 3−4 5−6 7−8 9−10 11−12
2005年 1−2 3−4 5−6 
7−8 9−10 11−12



WTWSS             8月28日(日)
標本同定会          8月28日(日)
コウモリ・サンショウウオ  8月20日(土)
友の会サミット        8月13−14日(土―日)
WTWSS            8月7日(日)
平成淀川花火        8月6日(土)
連日の奈良通い       7月31日(日)
ツバメのねぐら        7月30日(土)
セミ、と、お宝展        7月24日(日)
団長の対談           7月23日(土)
ヒナコウモリagain        7月19日
USJの新パレード       7月18日(海の日)
ホネホネ団三重出張     7月17日(日)
引き続き新生児コロニー   7月16日(土)
コウモリ新生児        7月10日(日)
コウモリ新生児調査      7月9日(土)






WTWSS
8月28日(日)


同定会のあと、奈良の親父のうちへご挨拶へ。このあとUSJへ行くという話をすると両親も行くという。夏休みの最後とはいえ、前回のWTWSSの時や他の土日でもたいしたことはなかったので、そんなに混んでいないだろうと安心していたらものすごい人。こんなに混むのは久しぶりに見たなあ。
夕方から入りましたが、パレードやアトラクション一つに夜の花火、それなりに楽しんで頂けたようです。

WTWSSは2回目。ショーの内容やストーリーはわかっているけど悲しいかな、おもしろい。
その中で別の特別ショーの宣伝がありました。ユニモンで特別ショーをやるらしい。しかも9月末から48回も。もちろん有料で。うーん、ちょっとやりすぎちゃうかなあ。でもやれば間違いなく人は入るもんなあ。今はやりの「USJおたく」をねらい打ちした企画のような気がしてならない。
といいながらチケットを買ってしまう(であろう)私が悲しい。
ちなみに「ユニモン」でわかる人は「おたく」の入り口の人?

ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックンロール・ショーのことです。念のため。それ何って?そこまでは簡単には教えにくい。




博物館標本同定会
8月28日(日)


自然史博物館では8月最後の日曜日は標本同定会というのをやっています。名前のとおり、採集した標本の名前を教えてくれるというもの。昔は夏休みの宿題といえば昆虫採集か植物採集。今は理科研究は強制でもないし、昆虫採集そのものが絶滅危惧種になっています。とはいえ、やっぱり虫関係はいつも盛況で、名前を教えてくれる講師陣も、昆虫の場合は目によって専門が違うのでいっぱいおられます。ある意味では、講師の方々の年1回の同窓会?みたいなノリです。

一方、植物もキノコ屋さん、コケ屋さん等々何人か来られています。大きな声では言えませんが暇そうな講師は貝屋さん、鳥屋さん、魚屋さん。哺乳類の実物標本を持ってくる人はいないもんなあ。
本来の目的は学校の宿題のお手伝いかもしれませんが、現実的には博物館の観察会などでいつも見るおっちゃん、おばちゃんが自分の標本を持ってきてたりします。年に1回のお祭りなんで用もない人も野次馬で来てたりします。

私もその口で、標本がいくつかあったので朝から見学がてら持って行きました。担当者も実績になるので野次馬であろうとなんであろうと来てもらいたいらしい。山でひらった骨をいくつか、こないだのオオルリ、ムクドリを同定してもらいました。鷲鷹類にやられた?山中でひらった散乱した羽も同定してもらいました。これはサクラではなく、本来の仕事ですね。

で、生きたカエルも持参。今は両性爬虫類の専門家がいません。来る数が多ければ外部から専門家を呼びますが、めったに来ないので鳥の学芸員が兼務。同定会の席上なので、「トノサマとシュレーゲルやと思うけど、ダルマじゃないか、モリアオじゃないか教えて下さい」、って言ったらこれ、モリアオでしょ?って、おっしゃる。
ありゃ?このカエル、先日のオオサンショウウオ調査で友人がシュレーゲル、って言って渡してくれたもの。河川にかけては専門家中の専門家。何の疑いもなくシュレーゲルと信じていた。暗かったんで間違ったのかな。私の聞き間違いかな。





コウモリ・サンショウウオ
8月20日(土)


コウモリ
1ヶ月ぶりのコウモリでした。
キクガシラコウモリの繁殖地です。過去の記録を見ると、出産後一時的にコウモリが減って冬眠期に再び増えるようなパターンを予想しています。少ないだろうと気楽に行ってみました。

駐車スペースにトノサマガエル。ずんぐりむっくりなんでダルマガエルかと一瞬思ったけどやっぱりトノサマ。残念。
坑道入り口にちょっとおおきなウンコ。タヌキサイズ?ここではアライグマを見たことがあるのでウンコにコウモリの骨が入っているとえらいことです。つぶしましたが肉眼的には、骨は入ってる感じはしませんでした。やっぱり持って帰るべきだったかなあ。


入り口付近にはコウモリ不在で、やっぱり少ないと思っていたら奥に入るに従い飛んでいるコウモリが増えます。夏はたいてい飛ばれて正確なカウントが出来ません。ふだんは、狭く、崩落傾向のある急角度の上り坂(最後の最後は井戸の底のように外部と交通、コウモリは自由に出入りする)へは行かないのですが、みんなそっちへ飛んでいくので仕方なく這って登りました。と、予想外に大量のコウモリが飛んでいます。なんやら雨のような滴が時々かかる。コウモリのおしっこですなあ。
キク、コキク共にそこそこの数がいました。いまだに生息数の季節変化が読めません。その時の気分次第というのが正解かも。

行き止まりでウロウロ。次はおしっこしながら頭上を越える。

最後の、井戸の底から見上げているところ。
コキクなんですがわからんかなあ。黒いゴミみ
たいのがカマドウマ。これが上から降ってくる。

この頃は手抜きで網も持たず。良い言い方をすれば捕獲のストレスをかけない、ということになるけどこれだけディスターブすれば同じ事でしょう。ここでアライグマを目撃したことがあるだけに、これだけ生息していてくれれば一安心です。


オオサンショウウオ
何ヶ月ぶりかなあ。久しぶりの能勢での調査でした。
今日の主目的はふんどし洗い。
博物館のMLでふんどし洗いなるものが流行しています。渓流でふんどしを洗うがごとく、白いタオルを流して上流側で岩をひっくり返します。ドロムシなる微少な昆虫が飛び出して流れるけど目の前のタオルにしがみつく、それを採集するという方法です。
タオルを忘れたのでコウモリ捕獲用の網に適当なヒモを付けて流し、上流側で足で岩をゴロゴロ。時々網を引き上げると、なんやら小さなゴミみたいなのがところどころにくっつくけど、相手は1mm以下、老眼で焦点が合わず、ゴミかムシかさっぱりわかりません。早々と敗北宣言。今度は策を練って再挑戦しよう。
オオサンショウウオは小さいのが2つ。ここにしては少ないなあ。
帰りにシュレーゲルモリアオガエルを連れて帰りました。

調査終了後はいつもしばらく雑談です。先月だったかな、大阪市内の桜ノ宮で保護されたというオオサンショウウオの話題。私も友人から話を聞いていましたが詳しく聞くと淀川本流ではなく、親水公園のような所にいたらしい。どう考えても放置でしょうなあ。大きくなると飼ってもかわいくないんでしょう。なつきませんしねえ。



友の会サミット
8月13−14日(土―日)


博物館で友の会サミットなるものが開催されました。近畿一円(ではなく、遠くは神奈川県、倉敷からも)の博物館、昆虫館等の友の会関係者、会員を集めてその活動の紹介や問題点を探るというもの。
私も関係者の一人とはいえ、準備会などにあまり深く関係していなかったので会の理念はわかってても具体的に何を話し合う、私自身何を知りたいのか、いまいちわからぬまま今日になりました。

13日(土)
分科会というのが2ヶ所同時に行われ、さらに同時進行で講堂で各会の紹介が行われています。さらに屋外ではセミ取り行事も。室内では友の会ブースで子供相手の催しも。どれに行こうか迷いつつ、適当な部屋に入って話を聞き始めましたが例によって熟睡させて頂きました。1時間半ほどで一つの議題が終わり、議論と言ってもパネラーと1,2人の発言者とのやりとりで終始してしまい、深く突っ込んだ理解は出来ませんでした。
有料のエコツアーが結構はやっている、場合によればええ加減な、間違った解説をしているのに人があふれ、こちら側は無料で専門家が引率しているのに人が来ない、と言うような発言もありました。自然史博物館にしても会員数は2000人足らず。もっと自然を売り文句にすれば、企業のエコツアーのように人を集められるような気がするけどやり方が悪い?アピール不足?。もっと会員数を増やしたければ従来のやり方ではあかんのとちゃうかな。会員数を増やすだけが目的ではないにしろ、私たちの会がどういう理念でどういう事をしているのか知らない人が多すぎます。老舗商売の、身内相手の会から脱却せんとますます世間から隔離されるように思います。

チリメンジャコに混じっているタコや魚の稚魚を探す趣向。おもしろそう。


14日(日)
午後から講演会。例によって寝てしまい(こればっかりやんか)コメントは書きにくい。要するに博物館と市民のつながり、持ちつ持たれつの話みたいでしたがいまいち新鮮みを感じませんでした。
私にとっての今日のメインは収蔵庫探検。地下にある収蔵庫を学芸員の解説付きで回る行事です。その手伝いというか、参加者が迷子にならんように監視役です。
博物館の標本点数は120万点とか。それが地下に整理され(?)眠っています。まず、一般公開しないところです。なんかの行事の折に何回か見せてもらったことはありますが、非常におもしろい所です。

堺に流れ着いたナガスクジラの全身骨格。博物館自慢の一品。

整然と並ぶ棚類。これは貝、やったかなあ。 こっちは植物標本。ナフタリン臭がすごい。

魚はサイズがいろいろ。 これは剥製。

ヘビですがわかりますか? タイプ標本!新種記載に使われた標本です。

なんやったかいな? スナメリとダチョウ。




WTWSS ウォーターワールドスペシャルショー
8月7日(日)

これも1年ぶりの行事。
USJのアトラクションでウォーターワールドというのがあり、もちろん通常は無料ですが、出演者をいじくったり音楽を絡めたりのスペシャルバージョンを夜7時過ぎから有料で開催しています。それも最初は数回の開催だったのが、人が入るのに味を占めて今年は22回もあるとか。22回満員なら2億6千万円のもくろみ。それに入場料とかパーク内での飲食、お土産が入ればかなり儲かりそうです。もっとも、一見さんが見てもわからないところが多々あり、明らかに、年間パスを持っててしょっちゅう来てるのに、パーク内ではお金を落とさない私達のようなのをねらい打ちしてるんでしょうな。その罠にまんまとはまっているわけです。

ハリウッドマジックのパロディーなんですが。 もちろんいつもはそれなりの船。

話が複雑で簡単には説明困難。 最後に飛んでくる飛行機。




平成淀川花火
8月6日(土)


一年待ちました(当たり前!)。今日は淀川花火の日。
ここは目の前で打ち上げられるし、障害物は全くない、明かりも少なく非常におもしろい。帰りの電車もいっぱいあって、人が分散するのでそうそうは混まない。ある意味、PL花火よりおすすめです。
そろそろそわそわしだした11時過ぎに、子宮蓄膿症の子がきました。具合も悪そうで、とても手術は、月曜までは待てません。で、急遽12時から手術する事になりました。幸い手術も順調で経過も良く、安心して出かけられました。スタッフの皆様、実習生の瞳様、ご協力ありがとうございました。


現地着は2時過ぎ。例によって例のごとく、大面積の場所取りが河川敷に並んでいます。私がいつも指定席にしている土手上は人はちらほら、といっても、土手の少し下側の平地は一等地で、ここはほとんど埋まっています。
病院を出た時、福島駅に着いた時も雷雨!。傘を差して3時を待ちました、というのも、場所取りは3時からとガードマンがマイクでがなっています。もちろんそれは努力目標みたいなもので、良い場所は人が荷物を置いて確保していますが堂々とシートを敷く人は少数で、私も一応3時まではおとなしくしていました。
で、3時にシートを敷き、本を読んだり、人の流れをながめたり。人を見ているだけで結構時間がつぶれます。

着いたらこんな天気。 これはやり過ぎちゃうの?テーブルに食事。

区画整理じゃあるまいし。

4時ではまだまだ余裕あり。 7時になるとちょっとしんどい。

今回ちょっとだけおもしろかったのは目の前のシート。「区画整理」の写真です。2時に着いた時点でおっさん一人で荷物を並べ場所を確保、3時になったらこんなひもを張り巡らせました。少ししたらブルーシートを何枚か広げました。なんで最初から敷かないの?
で、シートを敷いてからずっと不在に。人があふれてきたら、誰もいないので風でめくれたシート周辺から人が座りだし、だんだん面積が減っていました。もっと強い風でシートが飛んでいくのを期待してたけどそれはありませんでした。
もう一つはとなりの女性。3時に一人で、二人分の場所取りをしていました。7時過ぎになってもまだ一人。(花火は7時50分から。)その後、電話を片手に泣きそうな顔をしながら立ってます。聞き耳を立てているとご想像の通り、彼氏?友達?と合流できないみたいです。その時点では土手の上なんて、人があふれて歩けません。結局合流できないまま花火が終わったみたいです。

ビデオとデジカメ、三脚を持参し、撮影をもくろんでいましたがめんどくさいのでやめました。で、今回の写真は上のでお終い。




連日の奈良通い
7月31日(日)


大和川の水質調査で最後に奈良県桜井市の山間部を担当しました。
最後は一斉採水で大和川水域何十カ所かを同じ時刻に採水するとか。車があるので田舎の方を受け持ちました。いつもの西除川といういわゆるどぶ川とはうってかわったところ。おそらく初夏にはホタルもいそうな所です。

こんなところ。 検査項目もいろいろありたいへん。

採水前に、急に親父のうちへ行く用事が出来ました。が、採水は時間が決まっているし別の調査地点の人と同行している、採水後はすぐに検査しないといけない項目もあるとかですぐに博物館に持って帰るよう指令が下っている、と言う事で調査後すぐに大阪へ戻り、またまた同じ道を通って奈良まで行く羽目になりました。同じ道路を2往復するという無駄。

親父のところでこんな風景。

何日か前から、家の文鳥のこぼれたエサを食べにスズメが家の中まで入ってくるようになったとか言う事です。手を出すと警戒して逃げてしまいますが、黙ってみているとずっとそのあたりをうろついています。かわいい。

で、用事はすぐに終わったんで、次に行くところと言えばここしかないですねえ。
アトラクションの待ち時間から考えるとゲストはあんまり入ってないんとちゃうかなあ。暇なのは良いけどつぶれるのも困る。
うちのスタッフにしても年に1回も行かないみたい。もっと魅力あるパークにして欲しいもんです。


夜に家でこれを書いていると近所の友人からメール。庭にかなり前からタヌキが出てくるとの事。ちょっと見に行くとどぶ川に開口している土管から足音、鳴く声がします。しばらく待っていると土管から子タヌキ3頭が出たり入ったり。
かなり警戒心が強いようです。親タヌキは見ず。友人によると真夜中にばしゃばしゃ音を立てて川を歩いている事もあるそうです。また、庭に溜めフンがあるそうな。やっぱりタヌキは住宅地のどんどん中心部まで進出しているようです。

フラッシュが具合悪かったようです。左は2頭、右は1頭なんですが。




ツバメのねぐら
7月30日(土)


平城宮跡にあるツバメのねぐらを(一応、引率側として)見に行ってきました。
以前は堺市にも大きなねぐらがありましたが開発でなくなってしまいました。そこに集まっていた子はどこへ行ったんでしょうね。
ここは安定してねぐらとして利用しているようです。主催者側とすれば安心して行事が組める場所です。夕方に現地へ集合してちらっと説明、あとは待つだけ。
最初はちらほらで、その群れを追っているうちにあちこちに大きな固まりが出来、それが近くを飛んだりはるか上空を飛んだり。まあ、知ってる人は知ってるんですが、初めての人は感激です。ここは推定で15000−20000羽が集まっているという事らしいです。
7時過ぎに最大数、以降は知らないうちにヨシ原に入り、しばらくはにぎやかにピーチクパーチクしていますがすぐに静かになり観察会も終了。
行事とすれば駅から近いし歩かないし危険はないし時間も短いし、ずいぶん楽な仕事でした。

「どこから来るんですか?」「わかりません。」
「なんで集まる場所がわかるんですか?」「わかりません。」
「朝は何時に出ていくんですか?」「見た事がないのでわかりません。」
「何で集まるんですか?」「わかりません。」
質問が来ても明確に答えられるので安心です。

ねぐら場所 ツバメの前に人が集まる。

こんな感じです。

今日はオオサンショウウオの調査も入っていましたがこちらが先客で行けませんでした。
Fさん、Oさん、さぼりっぱなしでごめんなさい。

帰りに自宅近くの自動販売機でずいぶんりっぱなひげを発見。

おもわず連れて帰ってしまったけど、キボシカミキリで都会でも普通種みたいでした。おまけにどちらかというと害虫みたい。標本になってもらおうかな。



セミ、と、お宝展
7月24日(日)


長居公園でセミのマーキングが土曜日、日曜日の両日おこなわれているので、それを見に行ったついでに「私のお宝展」、とも言うべき特別展示を見てきました。

まずセミのマーキング。クマゼミを捕まえて羽に印を付けて放す、というものです。公園外で再捕獲があれば移動距離がわかる、何日か後に生きたまま捕獲されれば寿命がわかる、と言うようなものです。昨年は長居公園と大阪城公園でおこなわれました。昨年はアバウトですが、3000頭くらいにマークしたんだったかなあ。公園外で見つかったのは3,4頭だったように記憶しています。それも道路を渡ったぐらいの距離?まあ、移動しないというのもりっぱな調査結果です。寿命の方はすみません、記憶にありません。

段取りと準備がいい人は(昨年経験された人や、昨日も来た人)すごく長い網と口径の小さな網を用意しています。段取りが悪い人は(というより、何があるのかわからずに来ている人もいた)網も持ってないので博物館の売店であわてて購入していました。
セミをさわれない親子がいたり、小学生だけのグループがあったりでそっちをフォローしてたら午前中が終わってしまいました。担当じゃないけど、やっぱり行けばお手伝いしてしまう悪い癖。
午前のまとめの際、横で聞いていると合計2000頭とか。昨日が1500だったかな。今日の午後とあわせると5000を超えるって担当者は喜んでいました。


で、特別展関連の「私のお宝展」。詳細は こちら の最後にくっつけておきます。
高校の生物科がねらい目だそうです。いろんなお宝が眠っているとか。今回はトキまで展示されていました。基本的に本剥製はこのようにほこりまみれになりますねえ。それでもデータがあればマシ、データがなければただのゴミ。
私の生物部にも昆虫標本はいっぱいあったし、私もいっぱい採ったなあ。今頃どうなっているんだろう?たぶん虫に食われて分解標本だろうなあ。
個人のお宝もまあ、いろんなのがありました。
とにかく宝とゴミは紙一重。本人にとってはお宝でも家族にとっては迷惑、というのが結構あります。生きているうちに博物館へ収めましょうねえ。

トキ! なんじゃこれ?絶滅動物?

これも新種らしい。 ハリモグラにウミスズメ?

セミは結果を聞かずに帰ってしまいました。担当の評議員の方々、補助員の方々、お疲れ様でした。



団長の対談
7月23日(土)


松山賢さんという美術作家の方がおられます。説明するより こちら をごらん下さい。
話せば長い事ながら、ひょんな事で知り合い鳥や哺乳類の解剖話で意気投合(ちゅうのかな)、宮崎学さんのフィールドもご一緒して下さいました。
なんだかよくわかりませんが、京都の画廊で展示(?)がありその初日に対談をして欲しいと頼まれました。一緒に展示(?)される山吉ちえさんが犬の目云々の作品で、松山さんの作品がフェレットがメインなので動物、ペット、獣医、浦野とつながってきたらしいです。

人前で話をするなんて緊張してとても出来ません。芸術というのとは正反対の世界(と私は思っている)に生きて来ました。ということで即お断りしようと思ったけど、ただ断るだけでは申し訳ないのでホネホネ団団長の西澤さんを紹介させてもらいました。幸い、西澤さんもこういう芸術と博物学との連携にたいへん興味があるとおっしゃって下さり、とんとん拍子に話が進んで今日の対談になりました。

「わたしのすきなけもののかたち」、って副題が付いていました。
頭蓋骨や鳥の仮剥製(オープン初日という事でシロハラ、アカハラの紅白を持ってきたとか)、動物図鑑を並べて対談が始まりました。もちろんメインは標本作りやその苦労。私にとっては極めて日常なんですが、ここに来られている人にとってはすごくめずらしいらしい。博物館などとは全く違った反応がありました。
あっというまに1時間が経ち、一応の対談形式は終了、その後も個人的に話は続き、例のホネホネ団謹製西澤本もいくつか売り、楽しい時間を過ごしました。

で、いただいた案内には

イメージの新様態]X
Companion Species Manifesto

って書いてあります。なんじゃこれ?さっぱりわからん。

松山さんのブログから無断借用です。右端はチョウセンイタチの骨らしい。

掲載の了承をもらってないので
顔なしで載せました。かえって不自然?
見にくいけどシロハラとアカハラで紅白だとか。
黒いのはモグラとヒミズ。




ヒナコウモリagain
7月19日


夕方にコウモリを保護されたという方が来られました。知り合いの獣医さんの紹介でした。
たぶんアブラコウモリと思ってケージを見せてもらうと、大きさはアブラだけど差し毛が入った、ちょっと雰囲気が違うコウモリがいます。顔を見るとヒナコウモリ。なんでこんなのがいるの?あれ?アブラコウモリの顔ってどんなんだっけ?おもわず図鑑を取りに走りました。
ヒナコウモリ、オス、幼獣です。元気そう。
聞くともう1頭、マンションの廊下で死んでいたとか。すぐに回収して送って下さるようにお願いしました。

ヒナコウモリは環境省の言う希少種。2002年に初めて見つけた時、HPに画像を掲載してお役人様とえらいけんかしました。捕獲許可もないのに手にしている画像を掲載するな、と言う事でした。今回は(今回も)廊下で保護されたコウモリを治療に連れてこられたものです。大阪府知事のなんとかいうおばはんから野生鳥獣救護ドクターの指定を受けている立場ですので治療のため手にし、記録のため写真を撮っています。堂々と写真を掲載しよう。
こんな子です。


仕事が終わってすぐ(ではなく、後かたづけをほったらかして)現地に駆けつけ、ディテクター片手に付近をうろつきましたがヒナコウモリの反応はありませんでした。現地に着いたのが8時近くで出巣のピークが過ぎていたのかもしれません。住宅地で人の家の軒下をのぞきながら歩くのもちょっと怪しい。前回の例から言えば今頃住み着かれた家は子供のチーチー鳴く声が聞こえるはず。普通の人なら気が付くだろうけど、アブラコウモリと思っているのか、あるいは倉庫などに住み着いているのか。

前回のように自転車で行ける範囲なら調査もしやすかったけど、今回はちょっと遠い。おまけにコロニーそのものが見つかっていない。うーん、昼間にもう一度行って付近の家の軒下をしらみつぶしに調査するか、次の幸運(コウモリの苦情が来るとか)をひたすら待つか。

保護されたマンション 付近の住宅地(赤外線撮影)




USJの新パレード
7月18日(海の日)


ホネホネ団を少しのぞいてからUSJへ。

あ、そうそう。博物館に探偵ナイトスクープ、石田靖さんが来ていました。横で聞いていると、依頼者と共に、ゼリー状の丸いものを持ってきているようです。非生物、って学芸員が対応していました。学芸員さんと話をする暇がなかったので詳細はわかりませんでした。

で、USJで、新パレードが始まったというので楽しみにして行きました。

時間つぶしにウォーターワールド。久しぶりにウェット席に座るときっちり濡れました。ストーリーはわかりきってるけど、それなりにおもしろい。
アトラクションの待ち時間は予想以下。連休だけど暑すぎていまいちなのか。やっぱり名古屋に人が流れてるんだか。
肝心の新パレード、さっぱりおもしろくない。何百億円の借金を返す決め手がこれ?これじゃ全く人は呼べまへんで。あんまりおもしろくないので唖然としました。
確かに金はかかってそうだけど、金のかけ方が間違ってる。これだけ盛り上がらなければ参加しているクルーがかわいそう。




ホネホネ団三重出張
7月17日(日)


詳細は ホネホネ団3 をごらん下さい。
原稿の一部(というよりほとんど)はそちらを流用しています。

三重の何とか言う会にホネホネ団が呼ばれました。
まず準備中に一悶着。いつかどこかに書きましたがとなり(同室)が森のキッコロだかポッコロ。その担当者が、これは特に小さい子供が来る出し物なので横で血だらけの解剖をされると子供が怖がる、泣き叫ぶかもしれない、においもたいへんなので、外にロッジのようなものがあるのでそこでやってくれないか、って言います。
あのね、解剖のすべてを見せてくれ、苦情は言わせない、トラブルは全部私が引き受ける、って言ったのは主催者なんです。こちらは(とある行事で苦情が来て公開解剖できなかった前例があるので)その点を何度も何度も主催者に確認しています。結局、会を計画した県のお役人と、現場の担当者が意思の疎通がなかったようです。
ポッコロだかキックリというのはこの会の目玉行事で、有料で木の板にボンドで絵を描き、色を付けたおがくずをくっつけるものでした。子供の行事と言ってもこういうのはたいてい親が指導というか、ほとんどやってしまうんですねえ。それにこういうのをずっと部屋に飾る事ってあるの?私の経験から言うと結局ゴミを持って帰るようなもの。そんなんガキにやらせるより、解剖を見せる方がどれだけ有益か、それを実践しているのが私たちの会何だけど理解してもらえないなあ。努力が足りんなあ。

結局ポッコリさんだかキックルさんは午後から屋外に出ていかはりました。
うちは翌日の骨炊きは断念しました。(だって、コンロは家庭用のが2つあるだけでテングサを炊いてところてんを作ってるんやもんなあ。さすがにその横でタヌキは炊けん。)


うちの会だけ隔離されてて(?)よその会の会場と交流があまりありませんでした。
どこもよく似た展示で、これと言って興味があるものもありませんでした。唯一、この毛皮はさわっても良いって書いてあるし非常によくできているしおもしろかった。けど、どういう団体が何の目的で展示しているのかわからなかった。

スステンとキテン イイズナの標本

赤目48滝にあるサンショウウオセンター。実物を持ってきてました。




引き続き新生児コロニー
7月16日(土)


兵庫県西部、ほとんど岡山県の県境あたりに、冬季に1000頭を越えるキクガシラコウモリが冬眠する穴があります。2004年の夏に分娩しているかどうかを調査したところ、1頭のみ子供を抱いたコウモリが見つかりました。普通、何頭かの繁殖コロニーを作るケースが多いのに、1つ、って中途半端やなあと思っていました。

2005年の冬眠期の調査の際に、地元の人に教えてもらって新穴を見つけました。こちらも冬眠洞と同じぐらいの規模があるのに冬眠中のコウモリはいません。その割にグアノがものすごい。場所によっては高さ3−40cmに富士山型に積もっています。ひょっとするとこちらが分娩コロニー(で、2004年はたまたま一人だけこちらへ移動していた)かと思い、シーズンの今日に行ってみました。


延々と西へ200km弱。高速道路とはいえ遠いなあ。
分娩していなければそれはそれでいいし(来年からの夏の調査が必要なくなる)分娩があればそれはそれで貴重なデータ。
夕方に現地へ到着、最初にいつもの穴へ。
予定通り(?)コウモリ不在。気まぐれな子がご休憩に入っていたぐらいでした。

冬にはここに1000頭が。 ご休憩。

新穴は尾根を越えた向こう側です。前はいったん下に降りて谷を上がりましたが今回は尾根越えでショートカットしようかとしました。急斜面に最後はイバラのブッシュ。結局、倍ぐらい時間も労力も使いました。
穴をちょっとのぞいてみました。これでいなければこれで調査は終わり、すぐに帰れるはずでした。が、ご想像を通り入り口付近にキクガシラコウモリの小コロニーと子供の姿が。
調査を中止してここで日暮れを待つのも時間がありすぎる、仕方なくいったん降りて車で仮眠と晩飯、6時過ぎに再び登り、入り口でコウモリの出洞を待ちました。

結構大きな穴。ヘルメットはいらないぐらい。 待機風景。時間、記録、ディテクター。

結局7時過ぎから親が出始めました。ディテクターで親の声を聞きながらカウントします。4-50頭しか出ません。なんや、期待よりえらい少ないなあ。と思っていたら8時前後から周波数の違う、小さめのコウモリが続々出てきます。音からするとユビナガコウモリ?こんなに大量?
今度は混合の繁殖コロニーに期待が高まります。 

新コロニー。結構育っている。 居残りのユビナガコウモリを捕獲。

結局、繁殖していたのはキクガシラが少々だけでした。ユビナガは200頭ぐらい出洞。グアノの山はおそらくユビナガなんでしょうねえ。それがわかっただけでも延々走ってきた成果でした。もちろん、今度はいつからいつまで利用しているのかが気になりますが、頻繁に通うにはちょっと遠いです。お近くの方、調べてみませんか?

帰りにこの子と会い、次の日、ホネホネ団の遠征予定もあったけど頭はつぶれているし、シデムシなどの先客もあったので今回は団長ごめんなさい、聞かなかったことにして下さい。



コウモリ新生児
7月10日(日)


昨日に引き続いて、もう1カ所の調査です。ここは道のない山中を30分登らなくてはなりません。
早めに登り、鳥のさえずりとヒグラシの鳴き声を聞きつつ日が暮れるのを待ちます。
最初は穴を出たり入ったりし、7時過ぎより、飛び出すコウモリが多くなります。トータルで約200頭。8時前には親コウモリの動きがなくなるので調査に入れます。
こちらも期待通りの子供のコロニー。標高が高いためか、昨日の穴より少し小さい、かなあ。驚いて逃げる子は一人しかいませんでした。
昨日の穴は大きくても数頭のコロニーしか作りません。みんなバラバラにぶら下がっています。ここはたいてい、このような大きいコロニー。何か理由があるのかなあ。


(動画を試しに貼り付けたけど、見えます?)

あとで考えると、この大きいコロニーはせいぜい50頭弱。出ていった親の数に比べて少なすぎるように思う。昨年の記録は140だけど、その前は40ほど。どこか別のところに大きなコロニーを隠しているのか?これから分娩する子もいるのか?
うーん、わからん。とりあえず今週末に再調査しようかなあ。




コウモリ新生児調査
7月9日(土)


鳥の会で岩湧山へムササビを見に行くはずが、雨で中止。急遽、コウモリの新生児を見に行くことにしました。コウモリは雨も関係ありません。
時間があったので先に国崎のごみ焼却場の現場を見に行きました。テレビ放映後、気になってたのですが機会がなく行きそびれていました。
行ってみてびっくりしました。すでにかなり工事が始まってます。ヒメボタルの生息調査とか、アセスが不十分で裁判中というような話もあったのでかすかに期待していたのですが。

いつも入っていたフェンスの隙間は完全に閉ざされ、さすがにこれでは入りにくい。私がコウモリ調査をしていたのは行政も知っており、最大限コウモリ保護には考慮する、って話が回りまわって耳に入っていたけど、コウモリには配慮するけど調査者は無視ですな。まあ、当たり前ですわな。そんなん気にするぐらいなら工事できませんわ。
でも、これでは継続調査はまったくできません。実に困った。データがなくなるほうが行政は助かるのか。

数個の穴はすでに破壊 関係ないけど。


で、ついで本命の穴へ。
新生児調査は夕方から穴の前へ待機し、日没後、親が採餌に出かけた後に残された新生児の大きさや数を調査します。ここは開口部をはさんで2つの穴があります。
片方は通常、繁殖には利用しておらず、モモジロコウモリやコキクガシラコウモリが見つかっているのでそちらをまず調査。いつもはいないはずのキクガシラコウモリがポツポツいます。うち1頭は子供を抱いています。どうも雰囲気がおかしいのでこちらの調査も中止しました。

7時前後から時間ごとのコウモリの出入りをカウントし、8時ごろには出洞がなくなり、やっと調査に入れました。期待どおり多くはないけど、あちこちに子供のコロニーが。一人で飛ぶ子もいたので生後しばらくたっているようです。数を数え、大きめの子にはバンドをつけて退散しました。
もう一方の穴も入ってみると奥に9頭の子供のコロニー。最初からこちらで生んだのか、ディスターブがあってこちらに引っ越ししてきたのか。昨年はこちらのほうが多かったので、気分によりあっち行ったりこっち行ったりしているのかも。


1年間、これだけを楽しみに調査を続けているようなものです。新しい命がこうして誕生して、成長して、大人になり次の世代に受け継がれるんですなあ。
赤ん坊はすごくあったかい。一生懸命生きているのが実感できます。
次にこの子らに会うのはいつだろう?