院長の週末                 


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2005年 1−2 3−4 5−6 7−8 9−10 11−12




大和川の水質調査      10月27日(日)
サンショウウオ ではなく シカの観察会 10月26日(土)
淀川のカミツキガメ      10月26日(土)
浜寺公園のセアカゴケグモ  10月20日(日)
ナベサダのコンサート     10月19日(土)
剥製実習             10月14日(月)
秋のコウモリ          10月13日(日)
オオサンショウウオ、というか カワガラス観察会  10月12日(土)
コウモリ             10月6日(日)
民家集落博物館         9月28日(土)
合掌作り集落           9月22−23日(日−月)
富山ファミリーパーク      9月22日(日)
セミの抜け殻調査        9月16日(月、振替休日)
畝傍山登山           9月15日(日)
コウモリ・サンショウウオ    9月14日(土)
大阪市立自然史博物館 特別展   9月13日(金)
巨椋干拓地+宇治川ツバメのねぐら  9月8日(日)
講演会 野生動物救護のテクニック  9月4日(水)
講演会 野生動物との付き合い方   9月1日(日)



大和川の水質調査
2002年10月27日(日)

自然史博物館で大和川(水系)の水質、環境等の調査があります。そのメンバーに申し込み、今回は説明会でした。
大阪市大で説明があり、大和川の右岸(大阪側)へ調査の練習に。
ここの対岸は浅香山になり、取水設備のような物が見えました。
おそらく昔、堺市は大和川から取水して水道水を作っていたのでその名残りでしょう。
近代設備の
遺跡、と言うほどのことでもなさそう。

後日、ネットで大和川のページを見つけました。これは水位観察のための施設だそうです。
上には国土交通省のライブカメラが乗っており、大和川の今がリアルタイムでわかります。

この2つのHPはたいへん楽しめるHPです。ぜひごらん下さい。






サンショウウオ ではなく シカの観察会
2002年10月26日(土)

天王川のオオサンショウウオ定例調査でした。
ブッシュがひどく、川の中でで藪こぎをしていました。胴長に穴が開いていて、修理しましたが心許ないので途中から横のアシ?ヨシ?に入ると、獣道のように細ーい隙間が続いています。そこをくぐりながら歩くとすごく大きな動物が走り去る気配がありました。イノシシでも出たのか、襲われないで良かったと思いつつ前を見ると”バンビちゃん”がこちらを見ています。
お互い見つめ合うこと数分、私が通り道にいるので向こうも動けず、私もこんなことは初めてでじっと見つめるばかり。
すなわち先ほどの動物はこのシカの母親だったようです。
写真を撮って道を譲るとあわてて母親の方へ跳んでいきました。
獣道が出来るほど頻繁にここを通っているのでしょうか。

帰りにも国道で親子連れのシカに会いました。
めずらしく肝心のサンショウウオには1頭も会えませんでした。

かわいい。 あわてて撮るとピンボケ。

帰りに見つけたイモリの子供。 赤ん坊はシッポの上も赤い。





淀川のカミツキガメ
2002年10月26日(土)


博物館のMLにて、昆虫の学芸員が淀川の調査にてカミツキガメを発見し、子供でもさわると極めて危険、および外来生物なので捕獲した、という事が書かれていました。博物館に行くついでがあったので”剥製になる前に”、見せていただきました。
甲長43cm、幅38cm、体重22kgだそうで、とにかく大きいです。こんなに大きくなってからほかすのも考えにくいので、淀川で成長した、と考えた方がいいらしい。
岸和田城の堀でも2頭保護、2頭生息しているらしいし、うわさはあちこちで聞きます。印旛沼では繁殖すら確認されています。とにかく凶暴な動物らしく、飼育には許可が必要な危険動物に指定されています。
ワニも最近はよく新聞に載っていますし、六甲山ではガラガラヘビに注意、との看板があるといううわさがあります。
いったいここはどこの国なのか、わからなくなりますねえ。

とにかく巨大。 本当の目的は音楽会でした。



浜寺公園のセアカゴケグモ
2002年10月20日(日)


博物館の友の会ハイキングで浜寺公園へ行って来ました。目的は一時、大騒ぎしたセアカゴケグモの調査というか、採集会です。
簡単な説明後、側溝のフタをひっくり返すといるわいるわ、立派なメスのゴケグモがいっぱいいました。採集瓶を用意してあったのでみんなに”駆除”してもらい、”おみやげ”にしてもらいました。

ハイキングと言うより溝掃除隊のごとく、側溝を見る度にみんなでひっくり返しては採集を繰り返しました。
浜寺公園の南端に青少年センターだったかな?宿泊施設とキャンプ場があります。この近くのトイレ回りの溝が最大の”生息地”でメスからオス、子供、卵のうも多数採集できました。
ここは子供が多数集まるところですが行政はもうあきらめているのでしょうか?あるいは駆除の方法が無いのでしょうか。

明治時代の駅舎、浜寺公園駅 サクラの狂い咲き

卵のうとメス成虫 左から♂、幼体、成♀



ナベサダのコンサート
2002年10月19日(土)


東大寺大仏開眼1250年慶讃大法要のコンサート最終日にナベサダ(といってわかる世代は私の世代?渡辺貞夫さんです。)が出演、雨の中を聞きに行ってきました。
雨で入場者が少なかったのか、芝生には余裕が十分ありましたが遠くて場所も横から見る感じでした。それでも前の人の傘の合間からステージを見つつ、結構楽しめました。

第1部終了後、雨が小降りになったのですき間を探して前の方へ。遠目でも年を取ったなあと思っていましたが近くで見ると髪が白くなり、やっぱり年を取ったなあというのが第1印象でした。音楽的には昔と変わらないように感じました、というほど聞いていたわけでもありませんが。
正面から大仏さんのお顔を拝見したかったのですが正面は特別招待席で入れず、帰りにのぞき見するとかろうじて鼻と口だけ見えました。

ここはムササビで有名で12月にも博物館友の会で観察会の予定です。この数日、この人出でムサちゃんはどうやって過ごしていたんだろう。

写真撮影は禁止でしたがすばらしいコンサートと熱気を知ってもらいたくて思わず掲載してしまいました。
問題があるようでしたら削除します。





剥製実習
2002年10月14日(月)


鳥類研究グループの恒例行事、鳥の剥製実習をしました。
講師というわけではないですが毎年、野次馬で参加しています。
皆さん、結構メスで皮を剥いだり切ったりされるので横から見ているとおそろしいもんです。
そういえば幸か不幸か、鳥の剥製からはしばらく遠ざかっています。内緒ですが実はコウモリの剥製づいていて10月6日にコキクガシラコウモリ、13日にコキクとキクガシラ各1頭を死なせてしまい標本になってしまいました。
貴重なコウモリですのに、これからは気を付けないと。

キジ。体に比べて羽が小さいんですね。 勉強のため見せてもらったサギ類。
古いのは1913年!制作。





秋のコウモリ
2002年10月13日(日)

冬眠期前にちょっと頑張ってバンディングしています。
今日は大阪最大のキクガシラコウモリのコロニーです。

ブッシュをかき分けて斜面を登り現地へ。いつもはいない、20mほどの小さな試掘坑に多数のコウモリがいました。採集時は冷たいのですが各種測定をしてバンディングする頃には起きてきます。冬眠に備えてぶくぶく太っている子も、まだまだ痩せている子もありました。

みんなまだ夢の中。

本坑は期待どうり多数のコウモリがいました。ここも最初はみんな眠っているので捕獲はらくちんでした。約70頭を捕獲しました。再捕獲は18頭。
再捕獲が多いのはうれしいけど、逆にこの地域の個体数が少ないと言うことでもあるかもしれません。
寝ているからと油断していて思い切り咬まれました。キクガシラに咬まれると出血します。痛かった。

こんな感じでバラバラにぶら下がる。 ここは非常に大きな廃坑です。





オオサンショウウオ、というか カワガラス観察会
2002年10月12日(土)

オオサンショウウオは基本的に天王川で月1回、もう1回は別の川、というパターンです。今回は可能性は低いけど過去に2,3回だけ記録のある大路次川というところを見てきました。
残念ながら、というか、やっぱりというか、サンショウウオは見つからず。魚もこれといった成果はありませんでした。

途中の大きな橋の下にカワガラスが巣を作っていました。昨年と場所が違うので今年新たに作った巣と思われます。
主要道路ですので車はかなり通ります。振動や音は気にならないのでしょうか。
カワガラスが2頭別々に寝ていました。昼間に渓流で見るのと違って、橋桁の下でじっとしていると大変地味な鳥です。

眠たそう、迷惑そう。 コケで出来た屋根付きワンルーム。





コウモリ
2002年10月6日(日)


コウモリ中毒か暗やみ中毒で、しばらくあなぐらから離れると体調が悪くなります。久しぶりのコウモリでした。

その1
7月にキクガシラコウモリの繁殖が確認されている穴。今年生まれの、7月にバンディングした子が多数残っていました。
もうすぐ分散の予定。どこか遠くで翼帯が確認されればうれしいのですが。

穴でよく会うタゴガエル ここはいつも水没

その2
いつもグアノが多量にある穴。
奥で外壁が崩れ、縦穴をふさいでいますがその岩も不安定で落ちれば数m下へ。いままでは怖くてここで引き返していましたがコキクガシラコウモリがたくさん飛んでいます。
意を決して、落ちたときの連絡要員を残し、岩を乗り越えて入っていくと奥にもコキクガシラコウモリがいっぱいいました。何回も入っている穴ですがその度に新しい発見があります。
この地域、開発の予定があるらしいんですが何とかならないかなあ。北摂でこれだけのコキクガシラコウモリが発見されるのはおそらく初めてでしょう。

コキクガシラコウモリ キクガシラコウモリ

大漁でした。百均の洗濯ネット。 やっぱりアライグマがあちこちにいる。

その3
這う穴です。
最近はただ這うだけの穴はコウモリも少ないので敬遠気味ですが、ここは多数のコウモリが確認されたことがあるので仕方なく調査。やっぱりコウモリがそこそこいました。
ほふく前進で100m以上です。行きもつらいが帰りもつらい。昔の人はえらいなあ。
ちなみに最近の話ではこの穴は江戸以前、という説もあります。コウモリ以外に大判小判も出るかもしれません。

興味のある方はぜひ埋蔵金に挑戦してください。

この辺はこんな穴ばっかり。当たり前やけど真っ暗。





民家集落博物館
2002年9月28日(土)


先週からの続き?で、服部緑地にある日本民家集落博物館というところを見てきました。名前の通り古民家を移築しているところです。
12の建物がありますが主目的はやっぱり白川郷の合掌作りの民家です。
ここではおそらく一番大きい建物でしょう。一番存在感がありました。

説明を読むとダムに水没する集落からの移築とか。そういえば庄川沿いはダムばっかりでした。急な谷でダムを造りやすい地形であること、逆に狭い谷なので民家もわずかな川沿いの平地に建っていたので水没せざるを得なかったと言うことです。
こんなりっぱな建築がいくつも水没したんですね。ダムがすべて悪いわけではないでしょうが、何百年もの人のいとなみまで飲み込んでしまうんですねえ。ダムの恩恵を受けるのはいったい、誰なんでしょうか。

建物はほとんどのものが内部も公開していますが、人の生活臭のない家は死んでいます。ただの骸骨のようでした。外骨格に古民具を並べてるだけでした。まあ、展示施設なんでこれはこれでいいんでしょう。


(写真を撮ろうと思ったら”メモリースティックがありません”。レンズつきフィルム((と昔は呼んでいた))で撮影しましたがもうひとつで、一部はパンフレットから盗んだ写真です。)

右側は堺の風車。水を汲み上げるためのものです。私が子供の時は家の近くにいくつも残っていました。
わざわざここに移築する必要があるとは驚きですがそういえばもう、一つも残っていません。
必要があってちょっと調べると堺市内の小学校に一つと公園に一つあるようでしたが、100%木製では無かったようです。






合掌作り集落
2002年9月22−23日(日−月)


(詳細は別に記載しました。読んでもらおうと書いたわけではなく、私の日記代わりに書いただけなのでだらだら長くおもしろくないです。それに画像ばっかりでまともに開くのかどうかもわかりません。電話回線ではほとんど無理かなあ。それでも見たい方はこちらへ。


相倉集落

カーナビがあるのに道に迷いながら、着いたら夕方でした。
集落の前に立派な駐車場があります。これだけ立派な萱葺きの家を集団で見たのは初めてで感激しました。が、集落を歩くと目に付くのは民宿の看板とおみやげ屋ばかりでした。道はコンクリートですし。
ちょっと違和感を感じつつ次へ移動しました。



菅沼集落

こじんまりした集落でした。
5時をまわってから着きましたし、人もほとんどおらずいい雰囲気でした。駐車場が一段高いところにあるので集落全体が見渡せます。
車中泊。おみやげに頂いたマス寿司を食べました。



白川郷

村上家を見学(詳細は別記)後、白川郷へ。
予想はしていましたが観光バスが何台も入り、人もあふれています。私もそのうちの1名ですので文句は言えません。
おきまりの高台からの眺望を楽しみ、集落内をうろうろしました。
何年来も夢に見ていたところがこれだけの観光地だとは思いませんでした。がっかり、というより、時代を見たような気になりました。もう来ることも無いやろうなあ。





富山ファミリーパーク
2002年9月22日(日)


オトバちゃんアオちゃんを富山まで連れていきました。詳細は こちら をごらん下さい。
事故による北陸道の閉鎖があり、結局6時間近くかかりました。一人でこれだけの長距離は久しぶりでしたがまあ、疲れもせず、まだまだ若い、と我ながら安心しました。
わざわざ見学だけに富山まで行くはずもなく、こういう機会があると、仕事と称して旅行できるのでうれしかったりします。アオちゃんだけでしたら電車でもいいかと思っていましたがせっかくの連休ですし、長年の夢だった白川郷にも寄って帰る計画です。

ベニコンゴウインコ。かわいい。 なんと、園内にある炭焼き小屋。





セミの抜け殻調査
2002年9月16日(月、振替休日)


説明するより こちら をご覧下さい。環境とセミの種類を調べようという行事です。
子供の夏休みの宿題にうってつけですが当方は子供も親も卒業。
夏休みの自由研究にお困りの方、どうぞ参考にして下さい。頑張れば1日で終わります。

ツクツクボウシです。




畝傍山登山
2002年9月15日(日)


博物館の月例ハイクに行って来ました。橿原神宮から畝傍山、標高199m!に登るコースです。なんと100人近い参加者。季節が良いからか、担当者(私ではありません)の人格か?、博物館の他の行事がなかったからか、月例ハイクとしては久々の大人数でした。

コース的に”難所”は無いけど、2人の引率者で100名はちょっとしんどいです。また、先頭で担当者が(今回は植物の学芸員)木の説明でも始めると列はストップ、説明を聞いている先頭は良いけどその他大勢はただ止まってるだけで退屈です。特に参加申し込みのいらないお手軽行事として実施していますので参加者数や参加者の興味がどこにあるのかつかみにくく、やりにくい面もあります。

灯籠にミツバチが巣を作っている。天井下の隙間から多数が出入り。

朽ち木を割ったら出てきたオオゴキブリ。 ヤモリ。かわいい。





コウモリ・サンショウウオ
2002年9月14日(土)


ユビナガコウモリ200頭に期待して行ったのですが、結果的には約50頭でした。再捕獲が14頭。再捕獲が多いということは生息数が少ないので再捕獲されるということ?。統計の勉強をすれば大阪の生息数が推定されるのでしょうか。
いつもある、アライグマの足跡は確認できず、タヌキと思われる足跡がいくつか見られました。穴の中でははっきりわかるのですが写真に撮ると照明の関係からか(あるいは単純に技術の問題?)、はっきり写せません。

サンショウウオにあわせて夕方からの調査にしたので穴を出るとすでに日は暮れて暗くなっていました。ヘビに期待しながら沢を下りましたが山では何も見ず、国道でアオダイショウの幼蛇を保護しました。アオダイショウの幼蛇は写真のような模様。一見するとマムシに何となく似ていて、私も初めての時は間違いました。

サンショウウオの前に7月にここで保護したイシガメを放亀(?)しました。病院で飼っていましたが甲らの変形が見られだしたので後は自然に任せることにしました。アオちゃん、アオバズクの余り物の肉とレバーばかり与えていたのでカルシウムのバランスが悪かったのでしょう。やっぱり、野生の動物は気合いを入れて飼ってやらないとだめですねえ。反省。
ウェダー(胴長)がタヌキにかじられたらしく、穴を前日に見つけて補修しました。川に入ってみるとそこ以外にも穴があったらしく、歩くたびに水が入ります。当然、いったん入った水は抜けるところがないのでチャプチャプいいながら歩きました。穴の開いた胴長は何の役にも立ちませんです。この日の観察会はなんだかんだで9−10人もいました。水が濁るので先頭の1−2人以外は何も見えず、金魚の糞状態でした。

測定を待つユビナガ達。 一応タヌキ。指が4つ。

後ろに風船ダム。これ以上上流へ
行けないのでここに集まる。
久しぶりの故郷。

かわいい、細長い。 やっぱりヘビの顔。





大阪市立自然史博物館 特別展
2002年9月13日(金)

目で見る「がん」展 −診断、治療の最前線−

特別展のHPはここ

本当は明日から開催ですが友の会会員向けの”内見会”でした。
内容は上記
HPをご覧下さい。

展示そのものはそれなりに興味があるしわかりやすく説明しています。説明するよりどうぞご自分でご確認下さい。
「華岡青洲とその門人達の記録」、書物と若干の器械類が興味深かったです。


一角にガンで亡くなった方の絵画の作品が飾ってありました。
小児ガンの子供の作品が多く、その場に釘付けになりました。
涙が出そうでした。



お帰りの際は1階のミュージーアムショップでお買い物を。
自然関係の書物は大阪随一の品揃え、だそうです。
会員の方には割引販売もあるかも。




巨椋干拓地+宇治川ツバメのねぐら
2002年9月8日(日)


大阪鳥類研究グループの観察会でした。
目的はジシギとツバメ、でした。

シギのたぐいは鑑別が難しいものもあり、一人では自身がありません。このグループではみんなからいろいろ教えてもらえるし、待ってればフィールドスコープにも入れていただけるという、手抜きの探鳥です。
巨椋(おぐら)干拓地というのは宇治川が淀川に合流するあたりにあった、広ーい湿地帯を干拓したところでシギ・チドリで有名らしいです。
適当に田んぼを見ながらうろうろしていましたがシギがいっぱい、というところもなく、けっこう暑い日で疲れました。水を張った休耕田があればもっといろいろいるのでしょうが、まじめに田んぼや畑にしており見にくかったです。

有名な探鳥地では人だかりやバズーカ砲みたいなカメラの並んだ所へ行けばめずらしい鳥が餌付けされています。田んぼに不釣り合いな車が止まっているところへ行くとやっぱり湿地になっていてコチドリ等がいました。
ベニスズメが数羽見られて色がきれいなので妙な盛り上がりがありました。外来種なんで増えるのも問題なんですが。

別の車のあるところへ移動してみると子連れのタマシギがいました。3羽の子供を引き連れ、休耕田と田んぼをウロウロしてくれ、ゆっくりと楽しませていただきました。大阪でタマシギが見られる場所はあまりない、とのことです。ちなみにタマシギというのは♀がきれいで、♂が抱卵、子育てする鳥だそうです。詳しくはその手の本をご覧下さい。

6時過ぎから宇治川のよし原にあつまるスズメ、ツバメを観察し、久しぶりの鳥を楽しみました。
ツバメが集まりだした6時過ぎ、ハヤブサが飛んできて鳥を捕まえたようです。はるか向こうの鉄塔のてっぺんで食事しているのが見られました。

デジカメで撮って拡大 フィールドスコープにカメラをくっつけたら

水を張ってくれると鳥が来る(コチドリ)。 田んぼはスクミリンゴガイの卵塊だらけ。




講演会 野生動物救護のテクニック
2002年9月4日(水)


またまた野生動物救護の講演会。
今回はアメリカでNGOとして救護活動をしている現役獣医師の話でした。
年間5000例の野生動物を扱い、40%は野生復帰させているということです。最初の段階で野生復帰の見込みのないものは安楽死しているそうです。完全に回復させてはじめて放鳥している、って話でした。
やはり実際に臨床家として現場で対応しているだけに、下記の、ある意味では”理論屋さん”とは視点が全く違います。細かな点でいろいろ参考になりました。各論をもっと聞きたかったけど2時間ではサワリしか無理でした。



講演会 野生動物との付き合い方
2002年9月1日(日)


獣医師会の講演会へ行って来ました。テーマは「野生動物とのつきあい方」という題でしたが、おきまりの、移入種は駆除、ペットは捨てない、等まあ基本的な話ばっかりでした。

最後の質問で、救護した野鳥を放鳥することについての質問がありました。講師の話では放鳥には否定的でした。別の場所に放すと遺伝子攪乱の可能性がある、抗生物質を使ったケースでは野外に耐性菌をばらまく可能性がある、とのことでした。インドネシアではオランウータンの野生復帰はそういう理由で一切しないことにしたとか。
(国名、種名は覚え間違いがあるかも。)
講師の考えは救護センターのようなところへ収容し飼育するか安楽死、という感じでした。

傷ついた鳥獣を保護することは動物愛護の精神から当然とも言ってましたがその一方で助けたところで放鳥できない、大阪では収容するところがない、となると安楽死しか残りません。まあ、正直な話、放鳥しても天寿を全うするとは思っていない、自己満足とは思っていますがそうはっきり言われると私のしていることは何なんでしょうね。

講演会までの暇つぶしに本屋で「フクロウとタヌキ」(岩波、現代日本生物誌3)、という本を見つけました。電車でタヌキの方をななめ読みしましたがやっぱりいったん人の手にかかったタヌキは放獣してもほとんどダメなようです。本の例は事故個体が多かったのですが再び事故にあったり、衰弱して再保護、あるいは衰弱して死亡していました。