院長の週末  

 
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雨の中のコウモリ      10月26日
新穴とハクビシン      10月23日
クロマダラソテツシジミ   10月20日
闘蟋              10月19日
コウモリと、姫路セントラルパーク   10月17日
モモンガ           10月12−13日
犬鳴山            10月9日
コウモリ2題         10月3日
クロマダラソテツシジミ   10月1日
コウモリとアクアピア     9月25日
奈良観光           9月23日
鳥のバンディングと、ウミガメ 9月20−21日
ホネホネ団          9月15日
野生動物医学会       9月5−7日






コウモリ
10月26日(日)


雨の中、コウモリ調査です。
コウモリの音声研究をしている大学生を同行しました。おかげで、ほぼ全頭にバンディングすることが出来ました。
バンディングに忙しく、写真は撮れませんでした。


キクガシラコウモリが52頭。ここは、冬にはもっと数が増えるはずです。


調査にカッパ、と言う発想は無かったなあ。まあ、よごれない、一番手っ取り早い方法かも。


ちなみに、昨日、その大学のコウモリ飼育施設を見せてもらいに行きました。
アブラコウモリの飼育は、普通のプラケースです。


(左)紙製の家。この中に、数頭が暮らしています。
(右)エサは普通のミルワーム。




新穴とハクビシン
10月23日


某所で、モモジロコモリが見つかっている、との情報があり、調査に行ってみました。
かなり大きな人工洞です。湿度が高く、岩が濡れているところが多く、グアノからもコウモリはあまり利用しない感じでした。枠がじゃまで、天井あたりにコウモリがいてもわからないようです。あるところでは、落盤して枠がゆがんでいました。


散発的にキクガシラコウモリがぶら下がっていました。テングコウモリも、一つ見つかりました。今の時期に洞穴でテングコウモリを見つけるのは、あまりないことです。残念ながら、モモジロコウモリは見つかりませんでした。



内部に、獣のウンコが多量にあります。カビが生えて、あちこち、「ボーボー」です。


あるところで、ガタガタ音がしました。思わず見上げると、木の上にハクビシンがいます。この写真を撮ったあと、怖がって、顔を隠して固まりました。
こちらも、刺激して逆襲でもされると怖いので、あまり近寄れませんでした。(といいながら、ずっと下から背中ばっかり眺めていたんですが。)


あとで写真を確認すると、2頭いるようです。


また新しい穴を見つけてしまったので、調査地が増えてしまいました。とはいえ、多数のコウモリが入っている様子はないので、調査は年に4回くらいでいいかな。ハクビシンがどういう形でこの穴を利用しているのか、と言う点では、別の興味があります。




クロマダラソテツシジミ
10月20日


ちょっと出かける用事があったので、「ソテツ」を探しに行きました。目的は、クロマダラソテツシジミ。検索してもらえれば、いっぱい出てきます。本来、台湾以南のチョウチョですのに、昨年は岡山や宝塚界隈で発見され、今年は大阪市内を中心として、あっという間に大阪全域で見られるようになりました。昨年のケースは、卵か幼虫が植木と一緒に移動してきたのではないかと言われていますが、今年のケースはよくわかっていません。人為的な移動(ばらまき?)か、台風がらみか、昨年の生き残りか。専門家は冬の寒さで全滅するはず、と言うのですが、地球温暖化で生き残っているんじゃないでしょうかね。

チョウチョ自体は、普通のシジミチョウです。一見すると、ヤマトシジミに似ています。しっかり手に取るか、じっくり見ないとわかりませんが、食草がソテツというのが一番わかりやすく、今の状況ならソテツの上を飛んでいるシジミチョウはこれ、と思って良いのかもしれません。

(某HPから無断借用しました。)


堺市内の某公園に行ってすぐに見つかったのは、クロマダラソテツシジミじゃなく、クロマダラソテツシジミ採集人。年配のおっちゃんでした。本格的な蝶屋さんらしく、いろいろな話を聞かせて頂きました。ちなみに、二日で何十頭か、採集していられるそうです。外来種なんで、駆除をかねてどんどん採るべきでしょう、といっても、すでに手に負えないほど増えている感もありますが。このおっちゃんも、越冬できるかどうか興味がある、って、おっしゃっていました。

(右)わかるでしょうか?葉っぱがほとんど、軸だけになっています。競合種がいないので、爆発的に増えたのかもしれません。また、ソテツというのは神社仏閣に植えられていることが多く、虫取りのために人が近寄るというのが少ないのも、シジミチョウにとっては有利なんでしょう。


堺市民にとって、ソテツといえば妙国寺。天然記念物に指定されているソテツがあります。
人は誰もいないし、来訪者は受付へ申し出てください、てな看板があって、何となく入りづらく、表から中をのぞいていました。



境内のあちこちに、ソテツが植えられています。シジミチョウが飛んでいたので、たぶんここもやられているんじゃないでしょうか?


ここは、堺事件の責任を取らされた土佐藩士が切腹させられたところです。堺事件についても。ググッていただくといくらでも出てきます。例えば、こんな所
「とさのさむらいはらきりのはか」、という石碑がありました。



妙国寺あたりは、古い堺が残っている場所。私の高校がこのすぐそばにあり、入学して最初の社会の授業は、このあたりの散策でした。散歩に時間がかかって教室に戻るのが遅くなり、次の授業を担当していた先生は、「手段ボイコット」と思って驚いたそうです。あー、懐かしい。



闘蟋(とうしつ)
10月19日


闘蟋、なんて読めないし、意味もわからないでしょう。コオロギ相撲の事です。
説明するより、先にこちらをご覧下さい。

博物館で、この行事が行われました。
事前にコウロギをいっぱい捕獲し、飼育していたそうです。また、午前中は「新人」の発掘に、公園で捕獲してきたようです。(私は仕事のため、午後から見学に。)


コオロギの、縄張り争いを利用した遊びらしいです。中国では、ツヅレサセコオロギを使うらしいです。今日はエンマコオロギで行いました。

出番を待つ子ら。


(左)これが土俵です。左に見えている棒は、コオロギを刺激して「やる気」を起こさせる道具です。これでヒゲや顔を刺激します。
(右)コオロギを移動させる道具です。手で触ると弱るので、こういう道具を使うそうです。


(左)最初は仕切りを入れたまま、道具で刺激します。お互いが興奮してきたら間仕切りをはずして、ケンカの始まりです。試合の最中でも、棒でつついてやる気を起こさせます。
(右)ちょっと見にくいですが、噛み合いのケンカが始まっています。


これもちょっと見にくいですが、ケンカのあと、上の子は逃げ、下の子が羽をふるわせてリーリー鳴き出しました。「勝ちどき」、ですね。
こういう風に、ケンカして片一方が逃げ出してくれれば判定もしやすいんですが、なかには、お互い知らん顔の勝負もあって、判定に迷う時もあります。また、同じくらいの体格、同じ色の子どおしでは
激しい取っ組み合いになると、どちらが自分の子だったか、見失ってしまうこともあります。


参加者、一人3,4頭の子を抱え、トーナメントで試合をしました。
けっこう、本気になって、おもしろかった。


コオロギ、バッタ展が、博物館で開催されています。
中国での闘蟋に使われる道具なんかも展示されていました。
(右)本来は、蟋蟀の重さを量って、体重が同じくらいの子どおしで競技するそうです。



中国での、試合中の写真です。


これは日本の道具だったと思います。コオロギやバッタ(も、かな?)を飼育するカゴです。





コウモリ&姫路セントラルパーク
10月17日


兵庫県西部の廃坑へ、コウモリ調査へ行きました。
予定通り、ユビナガコウモリとキクガシラコウモリを観察しました。




この坑道には、冬に1000頭以上のキクガシラコウモリが集まります。今はまだ、ほとんど集まっていません。みんな今頃どこでどうしているのか、何をきっかっけに、どういう集まり方をするのか、たいへん興味があるのですが遠すぎてマメな調査が出来ません。
また、今日観察したユビナガコウモリは、冬場はみんなどこかへ移動してしまいます。どこへ行くのかも興味があるのですが、十分な数にバンディングできていないので、これも全く不明です。まだまだ、わからないことだらけです。


帰りに、姫路セントラルパークへ行ってきました。
サーカスも来ていて、たいへんおもしろかったです。
詳しくは、別ページをご覧ください。




モモンガ
10月12−13日(日―体育の日)


八ヶ岳へ、モモンガを見に行ってきました。


うーーん、かわいい。
別ページを作りました。




犬鳴山
10月9日


先週カメラを設置したところですが、松茸山なので撤去するように、との連絡がありました。このあたりの山は、松茸が採れるらしく、あちこちの山で、入山禁止の看板があがっています。でも、ここでは、カメラの設置時はそういう看板もビニールヒモもありませんでした。今日回収に行ってみると、張ってありました。タイミングが悪かったらしい。さらに、ハイキングコースのこちら側だけが対象の山で、反対側は関係なかったようです。30cm敷地内に入ったのが、気に入らなかったらしいです。1週間でしたが、3種の哺乳類が写っていました。優秀な場所だったのに、もったいない。

で、カメラを別の場所に置きに行きました。
置きに行ったのは犬鳴山。大阪では、温泉で有名です。なんでこんなところで温泉?、とも思いますが、まあ、どこでも掘れば、なんかが出るんでしょう。この山系の麓には、水間温泉とか、牛滝とか、温泉がいくつも並んでいるので、あるいはそれなりの水脈があるのかな。

山を登ると、真言宗犬鳴派の本山「七宝滝寺(しっぽうりゅうじ)」が、あります。入り口ではこんな人形が迎えてくれて、この子は突然しゃべり出します。


この上の方に滝があるらしいけど、そこに行くにはなんやら建物を抜けなくてはならず、そこで靴を脱ぐようになっていたんだか、また、窓がある関所みたいになっていて、有料だったらイヤだったので見に行けませんでした。



布袋さんがいました。扉の両側になんやら書いていますが、よくわかりませんでした。
(右)「南海沿線七福神回りの設定で、うちには布袋さんが指定されました。」って、南海電鉄に言われて作ったの?そんなはずはないと思うけど。


ここに設置するのを決めたのは、実はこのトンネルを地図上で発見したため。おそらく林道なのに、上の方にトンネルがあります。しかも長そうです。古いトンネルならコウモリがいるかも、ってちょっと期待して行きましたが、長いのは長いけど電気も付いた、コンクリート製のりっぱなトンネル。残念でした。
ちなみに、ネットで調べると、このトンネルは、「心霊スポット」としても有名なんだそうです。

このトンネルを越えると、道は延々と続き、ハイランドパーク粉河というキャンプ場や、和泉葛城山へ続くそうです。こんなりっぱな道路、必要なのかなあ。まあ、植林地があちこちにあるので、その作業道路と言うことでしょうか。


で、回収したデジカメに写っていた哺乳類です。
アナグマはうれしい。ウサギもうれしい。


アライグマは、情報はうれしいけど、写って欲しくない。
これみたいに、立って写っていることが時々あります。向こうも興味があるのか。


なんだろう?コジュケイかな。




コウモリ
10月3日


赤外線カメラの回収です。画像は後ほどに。
ついでに、コウモリの調査をしてきました。ほとんどは、今年生まれの子供のはず。そろそろみんな、どこかへ冬眠に向かうはずです。
外の画像は、いつも同じなので省略しました。


ついで、某所へ。
ハイキングがてら、調査地と反対側に車を止め、山を歩いて調査に向かいました。昨年、このハイキングコースで栗をいっぱいひらったので、それを楽しみに行きました。また、アケビのカラの実がいっぱい落ちていて、それも目的に歩いたのですが、実入りのアケビは見つからず、栗も数個、虫付きのが見つかっただけでした。
こうもりは今までの最高数。200頭オーバー。上から、コウモリのウンコとオシッコが降ってきます。
第2の目的の、外部寄生虫もそこそこ見つかりましたが、珍しい種類はいなかったようです。

(左)ひとかたまりで捕獲したのに、バンドの数が足り無くって、残念ながら半分以上、そのまま放獣。まあ、寄生虫集めの役には立ちました。



で、赤外線カメラの、デジカメの方の結果です。
前回もほぼ同じ場所でしたが、今回はイノシシが全く写っていません。タヌキがいっぱい写っています。獣道ならぬ、タヌキ道があるんでしょうか?
あまり太っていませんね。うちのタヌキの方がふっくらしています。冬に向かって脂肪を付ける季節だと思うのですが。





谷町散歩
10月1日


用事があって、府庁へ。
時間があったので、地下鉄代の節約と、運動をかねて街をぶらぶら。

近松門左衛門の墓、というのがありました。ビルの隙間。よく、残っていますね。この南側にはお寺がいっぱい並んでいるんですが、そこには吸収されていないんですね。そういえば、赤穂四十七士の墓云々、と書かれた看板のあるお寺もありました。何となく入りにくかったので、中には入りませんでした。



とあるビルの植え込みに、シジミチョウが飛んでいます。昔、昆虫少年でしたので、気になってよく見ると、今話題の、クロマダラソテツシジミのようでした。ソテツは生えていなかったんですが、交尾中のがいくつもいました。
このシジミチョウは、本来、東南アジアや台湾に生息し、迷蝶として鹿児島あたりで観察されていました。何年か前、突然、宝塚で観察され、この時は移植したソテツに付いてきたんだろうと言われていたそうですが、最近、あちこちで見つかるようになっています。人為的な移動があるのではないかと言われています。

要するに外来種なんで、積極的に駆除するべきなんでしょうけど、まあ、かわいいので簡単にはいかないようです。でも、あるところではソテツの新芽が全滅、という話もありました。


四天王寺さんです。ここは宗派も関係なく、イヌネコでも供養してくれるというので、開業して何年かは盆正月にお参りしていました。お参りのあと、釣り鐘まんじゅうを買って帰るのが年中行事だったのですが、いつのまにか行かなくなってしまいました。


有名な、天王寺の池、です。
アカミミガメだらけと思っていたら、ほとんど何もいません。こんなんだったかなあ?どういう訳か、スッポンばっかりいました。右上のカメは、アカミミガメの、甲羅が変形した子。

たまには、散歩も楽しいですね。



コウモリ・あくあぴあ芥川
9月25日


コウモリ調査です。
某、戦争遺跡です。非常に有名な場所で、穴もいっぱいありますが、けっこう崩れていて危険です。保存運動も行われているようですが、危険がないように復元することも出来ないでしょうし、このまま朽ちる(?)のを待つしかないのかもしれません。

コウモリは以前から生息を確認していますが、車が置きにくいのと、地元の保存運動がらみで、あまり熱心には調査していませんでした。今日は3年ぶり、でした。

ほとんどが砂質というか、泥というか、いかにも崩れそうです。


(左)どういう訳か、この穴は内部から砂が出てきて、入り口を塞いでいる感じです。砂山を登って入ります。ここでは、コキクガシラコウモリが100頭以上、観察できました。


ここは下にもぐります。以前より狭くなっている感じ。もうすぐ、埋まるかも。内部はかなり広い穴なんですが。
入る時は背中を着いて滑り落ちます。調査が終わって出ようと思ったら、砂が崩れて足が引っかからず、もがけども、もがけども滑り落ちるだけ。あせりました。かすかに出ていた根っこをつかんで、何とか脱出しました。
あり地獄を体感したみたい。


デジカメの調子が悪く、写真はいっぱい撮ったけど、ほとんど使い物になりませんでした。




帰りに、あくあぴあ芥川、と言うところに寄ってみました。
道中で見た、ヒガンバナ。(ピンボケで、美しくない・・・・。)


あくあぴあ芥川というのは、高槻市営の博物館プラス水族館、みたいなもの。知り合いの方が学芸員、みたいなことをやっています。幸いお休みじゃなく、いろいろ案内してもらいました。
ここでもいろいろ写真を撮ったけど、ピンボケで使えません。残念。かなり前にも、この施設の写真は載せているはずです。お暇な方は探してみて下さい。

ここの剥製は、数も質もおみごと。


オオサンショウウオが展示されています。見ていると、大あくびをしました。こんなん、滅多に見られないと思って写真を撮ったけど、よくわかりませんね。


哺乳類の剥製、骨格標本も、いくつもあるんですけど、写りが・・・・・。

久しぶりに、かなり長距離を歩きました。なんでもないところで、2,3回、つまずいて、こけました。あるところで、水たまりにはまらないように助走を付けて飛び越そうとしたら、そのど真ん中に着地しました。
年令を感じてしまいました。




奈良ホテル・平城宮跡
9月23日


母と食事をしに、奈良ホテルへ行きました。
車を置いてちょっと横を見ると、こんな風景。どう見ても、コウモリ的。裏には春日大社と原生林があるし、何がいても不思議ではありません。(当然)コウモリの準備はしていないし、人はよく通る。鍵はかかっていなかったので入れなくはなかったけど、調査は躊躇しました。まあ、奈良は勢力範囲外ですし。


奈良ホテルの正面です。創業100年目、だそうです。
結婚式がいくつか行われているようでした。



ここは、皇族一族の「定宿」だそうです。昭和天皇、現天皇、皇太子さん、その奥さん、高円宮、・・・・・・・・、大きくはないけど、四つ切りくらいの写真が、さりげなく廊下に並んでいました日曜、朝の、皇室アルバムを見るようでした。


クロークの向かえには、こんな造作。何で鳥居なんでしょう?
左上にちょっと見えているのは、上村松園の絵、だったはず。あちこちに額が飾られていますが、全て有名な画家の作品です。何百万円だか、もっと桁が大きいか。(本物、だと思うけど。日光での劣化は大丈夫なんでしょうか?)


(左)レストランです。
(右)ロビーです。


(左)平成の大時計、って書いてありました。天皇の即位記念だったか、皇太子のご結婚祝いだったか。皇后さんが、定刻(15分ごとに鳴るらしい)に流れる音楽を、えらく褒めていた、てな解説が書いてありました。
(右)消化器の上に、つるはし。大阪じゃ、いたずらする人がいて、危険物になりそう。


客室の廊下。天井も高く、重厚なドアが並んでいる。


廊下から庭を眺める。
(右)「乃木大将手植えの松」、って書いてあります。これも100年近く前?樹齢100年?明治44年との記載があります。


新館の窓には、シカのマークが小さく入っています。シールではなく、彫り込んでいるみたいです。鳥除けなんでしょうか?装飾なんでしょうか?あるいは、シカ除け?


食事のあと、平城宮跡に行ってみました。工事中の大極殿を公開している、って新聞に載っていました。
これは朱雀門、だそうです。


平城宮跡にはツバメのねぐらが出来るので、何回か夕暮れに来たことがあります。すぐ横で、この工事が行われています。
今回はほぼ全体が出来、工事中の公開は今回が最後、ということでした。






確かに、すごく大きくてインパクトはありますが、いったい、いくらかかっているのでしょうか。また、復元する価値というのが、もひとつわかりません。既に完成している朱雀門と言っても、何にもない空き地に、突然、大きな門があるだけ。まあ、遊園地を作れというものでもありませんが、本当に必要なのかどうか。昔の姿そのままに、全てを復元するつもりなんでしょうかね。
また、この建物、1000年持たせると言うけど、コンクリートって、そんなに持つのか。宮大工の西岡さんは、樹齢1000年の木は1000年持つとおっしゃっていましたが、コンクリートの土台がそれだけ持つとは思えません。コンクリートと木の組み合わせなんて、せいぜい数十年の歴史しかありません。作ったのは良いけど、維持費がまたまた、すごくかかるんじゃないかなあ。なんか、もったいない。




鳥のバンディングとウミガメ
(その関連性は、読んで頂ければわかります。)
9月20−21日

鳥類研究グループの行事です。メンバーに標識調査されている方がおられ、その見学を兼ねて、ヒタキやムシクイの識別を勉強しよう、というものでした。
調査そのものは、20日の早朝(19日の深夜か)から行われています。


自宅を7時前に出発し、約1.5時間。和歌山県の御坊市の近くです。小高い丘というか、山みたいなところで、下に海岸を見下ろし、非常に景色のいいところでした。


網は9枚張っています。一応、鳥の通り道、みたいなところでしょうか。
下から見ていると、上手によけて飛んでいく鳥も多いです。


けっこう、いろんな鳥が捕れ、それぞれの特徴、似た鳥との識別点を教えてもらいました。が、翼式とか、何番目の風切りがどこと比べてわずかに長いとか短いとか、微妙な色の違いとかと言うことになると、さっぱりわかりませんし、一度聞いただけで覚えられるはずもありません。まあ、私の仕事としては、大まかな種類(仲間)さえわかれば食事等も似たようなもんだし、連れてこられてから同定してもらってもいいかと。



鳥は背中を下にして寝かせると、おとなしくなります。


アリスイです。実物は初めて見せてもらいました。知ってる人は知っているらしい(けど、ほとんどの人が知らないでしょうが)。首が奇妙にぐるぐる回ります。一回転しているんじゃないか、と思うほど。
測定や説明をしているうちにウンコをしましたが、見た目は名前の通り、アリの残骸がいっぱい入っていました。


今度はヨタカという鳥。これも実物を見るのは始めて。あまり見かける鳥ではないです。鳴き声はよく聞きますが、夜なんで、探しに行くことも出来ません。鳴き声については、ぜひ、どこかのHPで確認してみて下さい。(たとえば、こんな所。
夕方にこれを狙ってCDを流すと、すぐに網にかかりました。これまた知っている人は知っているでしょうけど、口の構造がすごく変わっている。口を大きく開けたまま空中を飛んで、昆虫類を食べるらしいです。
威嚇してグーグー鳴いていました。


この日は一泊し、翌朝、夜が明ける前に再びヨタカの捕獲に挑戦し、調査を続けるとのことでした。早朝の方が鳥が捕獲される可能性は格段に大きいらしいです。私たちも泊まり込む予定でしたが、ここは県立の公園内で、テント等での宿泊は認めていないそうです。夜10時くらいから夜が明ける前の4時くらいまで、ちょっとテントを張るくらい認めて欲しいけど、鳥の調査だけに例外を認めるわけにはいかないとか。ここは景色がいいので、夜景を見に来る人もいるらしく、その人達からのタレコミがあると困るらしい。


ここから30kmほど離れたところは、ウミガメで有名なところ。7月に産卵したのが、2ヶ月後の今ごろ、孵化して海に帰るはずです。ここの駐車場はだだっ広く、昔、子供を連れて何回かテントを張りました。一応、禁止されているのですが、テントを張って寝るだけでは、現実的には大きな問題はないでしょう。ウミガメを見てテントに泊まる、というのを計画してみました。

夕食後、9時頃に浜につき、海岸を歩いてみました。産卵があったところには印の札が付いています。また、孵化したところは大きく砂浜が落ち込んでいます。また、孵化率を見るためでしょうか?、人為的に掘り起こされたんじゃないかな、というところもあちこちにあります。
子ガメが海に帰ったところは、小さな足跡が海まで続いているはず。2,3日前に雨が降ったはずですので、それ以降に孵化(正確には、巣からの脱出)があれば、足跡が残っている勘定です。それを見ながら浜を端から端まで歩きましたが、そんな様子はありません。死んでひからびた子を見つけたこともあるのですが、それも見あたらず。温暖化で孵化が早くなって、みんな帰ってしまった?それにしては、残っている札の数が多すぎます。

数名のグループも浜におり、その人達も子ガメ目的でしたが、見つけられなかったと言います。しばらく浜でたたずんでいましたが、諦めて駐車場へ戻り、テントの準備をし、寝ることにしました。

12時過ぎになっても暑いのと、慣れないところで寝付かれず、また、子ガメの観察では、今まで一度もはずれた事はなかったので、悔しくてもう一度浜へ降りてみることにしました。さっきと同じように、端から端まで歩き回りました。今回こそ、もうダメかなあと思った瞬間、4頭のウミガメを発見できました。
上で寝ていた他のメンバーを起こし、しばらくみんなで楽しんだあと、海へ帰してやりました。
私がさそった手前、カメを見ることが出来てほっと一息、でした。


なんだかんだで、時間は2時過ぎ。次の網の準備は4時過ぎからする、とのことでしたので、ここで中途半端に寝ても、すぐに起きて移動することになります。いっそ、あっちへ戻って仮眠、ということになりました。
移動途中にコンビニに寄って、朝食の仕入れ。かなり田舎のコンビニだったので、明るさに昆虫(というか、ほとんどはカメムシ)が集まっています。その数、尋常ではありません。もちろん、大きな蛾もいくつか。コンビニの電気が昆虫とラップになり、今度はその昆虫を狙う動物(ヤモリやカエル)が集まるので、生態系がおかしくなる、という人もいます。これを見ると、確かにそんな感じもします。
余談ですが、昆虫愛好家にはこの「ライトトラップ」を利用し、深夜のコンビニを回って昆虫採取している人がいるそうです。


再び山頂へ戻り、車内やベンチで仮眠。日の出を楽しもうと思ってたのに、曇ってあまりきれいには見えませんでした。


早朝のヨタカは捕獲できませんでしたが、それ以降の小鳥類は順調に取れ、それなりに楽しませて頂きました。


(ピンボケですが)足環と体重計。コウモリとほぼ同じ。違うのは、こちらは足環は国(正確には山階鳥研)からの預かり物(要するに、無料)。カスミ網も、なんと無料。うらやましいですねえ。まあ、そのかわり、標識調査できるようになるためには、それなりの知識、経験、テストが必要です。コウモリは、許可制ではありません。


ほとんど寝ずの行事でたいへん疲れましたが、まあ、それなりにその分、十分楽しんできました。



ホネホネ団  
9月15日(敬老の日)


世間では、3連休といわれています。個人的にも、12,13日と休ませて頂き、14日は午前中だけの仕事でしたが、特に何もしない連休でした。
やっと15日になって、外出しました。久しぶりのホネホネ団で、今日は真面目に標本を作って、お疲れ気味。
詳細は、こちらへどうぞ。




野生動物医学会
9月5,6,7日


野生動物医学会というのが、神戸でありました。神戸大学、及び、王子動物園が会場でした。
名前の通り、野生動物が主体ですが、動物園動物の発表も多くありました。アライグマを初めとした外来動物、スローロリスの密輸について、などなど、興味のある話題もチラホラ。
朝から夕方まで、土曜日は夜中までで、久しぶりに勉強した気分。日曜は野鳥救護関連の話もあって、それなりに刺激を受けてきました。
日曜日は市民公開講座も兼ねて、千石正一さんの話もありました。


(右)千石さんの話で、ウシガエルがダルマがエルを食べているスライド