野鳥カルテ   


2006年 1−3 


2006年 1−3 4−6 7−9 10−12
2007年 1−3 4−6 7−9 10−12
2008年 1−3 4−6 7−9 10−12
2009年   1−6   7−9 10−12
2010年 1−5   6−8     9−12




アブラコウモリ     3月23日
コチョウゲンボウ    3月17日
チョウセンイタチ   2月3日
タヌキ         1月5日





アブラコウモリ
3月23日


友人の紹介で、きました。
痩せてもいないし、元気そうですが飛びません。♂なんで老齢、とも言えるかもしれません。
いつも不思議なのは、洞穴性コウモリは20年とか30年も寿命があるのに、アブラコウモリは♂は長くて2年、ある本では1年と書かれています。ただ、飼育下では2年とか3年とかいう話も聞いたことがあります。




コチョウゲンボウ
3月17日


堺市の担当者の方が連れてきて下さいました。いつもありがとうございます。
ケージとビニール袋が来ました。ケージの中には小型の猛禽類、ビニール袋にはなんと片翼。
公園にセットで落ちていて、近所の方が連絡して下さったそうです。上腕骨の骨折は非常に多く、たぶん電線での事故でないかと思っています。
で、チョウゲンボウかコチョウゲンボウかで悩んだけど、後者と言うことにしました。コチョウゲンボウは珍しいはずやと思います。
来た時は嗜眠傾向がありましたがすぐに餌付きました。ハイタカはさっぱり餌付きませんでしたが、コチョウゲンボウはこういうものなのかなあ。飼育個体の可能性はあるのかな、ないのかな。




チョウセンイタチ
2月3日


フェッレットを保護した、と言うことで連れてこられたそうです。見ての通りチョウセンイタチでした。
動きますが後肢がダメです。さらに意識も混濁。(保護されること自体、非常におかしい。)
大きなオスで、歯もすり減った年取った成獣です。

レントゲンで大腿骨の粉砕骨折と骨盤骨折を確認。とても治せそうもなく安楽死を考えていたら、しばらくして亡くなってしまいました。内臓もダメージがあったんでしょう。

真ん中の大きな骨は陰茎骨です。



タヌキ
1月5日


警察から来ました。道路の真ん中で寝ていたそうです。お仕事とはいえ、通報があればこういうのまで出動して連れて帰るんですね。ご苦労様です。
結膜に出血があり、犬歯が折れていたので交通事故でしょうが、外傷はなくレントゲンでも大きな異常は見つかりませんでした。
さわろうが何をしようが無反応でした。


翌日になると起きていました。が、焦点が定まっていません。目が見えてない?頭部外傷で神経的にどこかがいかれたのかもしれません。タヌキ寝入りする動物ですので本当に盲目なのか、固まって動けないだけか、判断が非常に難しい。さわってもあまり怒りません。

野生では生きていける見込みが極めて少ない、しかし飼育下では生きていける野生鳥獣・・・・・・、そのまま飼育するのか、積極的に殺すのか、そのまま放すのか、百人いれば百の意見があると思います。正直な話、私自身ケースによって対応はすべて違いますし、考え方もコロコロ変わっていて結論は出ていません。

タヌキは都会なら給餌される可能性が強いので盲目でも生きていける?
御陵さんに置いてこようかなあ。

*1月8日に山間部で放獣しました。病院内では結局視力の判断はできませんでした。
放したとたん、普通に走っていったのでやっぱり極端に怖がっていただけでしょうか?