野鳥カルテ           



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アオちゃんの放鳥    2002年7月6日
ドバトのヒナ        2002年7月9日
アブラコウモリの子供  2002年7月19日
アオバズクの幼鳥    2002年7月20日
ドバトの放鳥       2002年8月19日
ヒヨドリのヒナ      2002年8月27日
オトバちゃんとアオちゃんの嫁(婿?)入り  2002年9月22日
タヌキ           2002年9月19日
タヌキの放獣      
2002年9月29日



タヌキの放獣
2002年9月29日


タヌキを放獣しました。
皮膚病も治りつつあり、体重も増加しましたのであとは本人の努力に任せることにしました。堺市の山手、いわゆる里山に連れていきました。田圃のあぜ道に放すとトコトコと山の方に歩いていきましたが、後ろ姿がすごく寂しそうで何度も、”やっぱり病院の方がええんか?”と聞きましたが返事がありませんでしたの、でだまって見送ることにしました。

鳥は振り返りもせずに一直線に飛んでいくので気が楽ですが、タヌキの後ろ姿にはつらいものがありました。うちのターちゃん達、とても野には放せそうにありません。

私の涙でレンズが曇っている、訳ではなく、ただのピンボケ。


タヌキ
2002年9月19日

またタヌキが来ました。堺市の東の方ですが極端な田舎ではありません。
推定8-9ヶ月、うちのターちゃんと同じぐらいでしょう。
春の子の分散途中でしょうか?でも、人がさわってもほとんど怒りませんし、何でも食べるので飼われていた可能性もあるのでしょうか?。
耳の縁がカサカサで痛がります。おそらく疥癬でしょう。
もらい手が決まりかけたらお断りの連絡があり、さて、困った。いよいよ今回はお山に帰ってもらうより仕方なさそうです。




オトバちゃんとアオちゃんの嫁(婿?)入り
2002年9月22日

7月20日に来たアオバズクの行き先を探していたところ、富山ファミリーパークで日本の野鳥を集めている、との話を聞き連絡しましたら、アオバズクもアオバトも欲しいとおっしゃって下さり、22日に連れていきました。

アオバズクはここ1週間ほどで飛ぶのも上手になってきましたが一旦、こういう形で人の手にかかり、1ヶ月以上強制給餌を受けていたので自分で食事をし、南方に渡るのはかなり困難と思い、引き取り手があれば、と思っていました。
アオバトも♂1羽だけいる、とのことで、今年の1月に保護され、貝塚自然遊学館に預かってもらっていた子を連れていくことにしました。

富山ファミリーパークはすごく広い敷地があり、客引き用のすごくめずらしい動物はいないものの、テンやイタチ、ネズミ類、ムササビ等日本の野生動物がたくさん飼われていました。園内でムササビも生息するし、タヌキもいるそうです。なんと園内で炭焼きをしたり、天蚕(天然のカイコ、みたいなもの)を育てていました。個人的にはニワトリのいろんな品種を展示していたのが印象的でした。お話を伺うと品種を維持するには交配、選択、戻し交配、その他云々、品種を維持することはすごくたいへんだそうです。

事故による高速道の閉鎖、渋滞がありゆっくり見る時間がありませんでしたが十分1日遊べそうでした。
ファミリーパークのKさんはじめ、スタッフの皆様、なんせ2人とも箱入り娘(息子?)ですので、よろしくお願いします。

*富山ファミリーパークは野生鳥獣の救護施設ではありません。傷ついた野生鳥獣を広く受け入れているわけではありませんのでお間違いのない様にお願いします。今回はたまたま、繁殖研究の一環としてこれらの鳥を探しておられただけです。富山には別に救護施設があるそうです。県庁に聞いてみて下さい。

嫁ぐ(?)前 連れ合いになる予定の子(赤外線撮影です)

おとなりさんです。 オトバちゃんの旦那候補。




ヒヨドリのヒナ
2002年8月27日

ネットを見て遠方より来て下さいました。
ヒヨドリのヒナでした。
8月上旬に保護されたらしいですが、足が曲がってしまい立てません。そのため羽も痛んでいて飛べないようです。
片足ならなんとかなったかもしれませんが、両後肢がダメなので野生復帰は無理、このまま飼うより仕方ないでしょう。

鳥の種類や月数にもよりますが基本的には止まり木に止まらせて飼うのが原則です。木も足に合った太さを用意してあげて下さい。羽がいたむともちろん飛べません。いたんだ羽は抜いて次が生えるのを待つしかないので長期飼育が必要になります。鷹などでは抜けた羽を保存して置いて補修に使う場合もあります。

栄養的なバランスも関係あるのでしょう。バラエティーに富んだ食事とビタミン剤が必要です。
スズメでも足が曲がるケースはよく聞きます。

足がおかしいのがわかりますか?



ドバトの放鳥
2002年8月19日

7月9日のポッポちゃんを放鳥しました。
パン撒きおじさんが多数いる都市公園に連れていきました。
最初はほとんど手乗り状態で肩とか頭の上に止まっていました。強制的に地面に降ろし、様子を見ていましたが、他のハトには興味がないようでした。他のハトからもアプローチはないようでした。
そのうち、鳩の群に飲まれてわからなくなってしまいました。
あとは本人次第、たくましく生きて欲しいもんです。

ヒナとは似ても似つかない姿。 ウォーリーを探せ、状態。



アオバズクの幼鳥
2002年7月20日


友人の動物病院から、”フクロウが来た。ダニだらけや、”との電話がありました。”それ、アオバズクとちゃうか?”と、いうとやっぱりアオバズクでした。
体重は170gで、こないだのアオちゃんとあまり変わりませんが、見るからに子供でとにかくかわいいです。
警戒すると嘴をかちかちならし、体を左右に揺するのはアオちゃんと同じです。
自分で食事はしませんが強制給餌すると飲み込んでくれるので比較的楽です。





アブラコウモリの子供
2002年7月19日


知り合いの方から頂きました。
保護された理由はわかりませんがたぶん駆除されたものがまわり回ってきた感じです。
2.7g、こないだのアブちゃんのスタートは4.6gですのでかなり小さいです。




ドバトのヒナ
2002年7月9日


電話があり、”マンションの工事でハトの子がじゃまになる。何とかならないか”、との問い合わせでした。
まあ、安楽死しかないでしょうと言いましたがよく聞くとそこそこ大きいようで、引き取ることにしました。
りっぱな巣ごと来ました。約100g、1羽だけで、もう1羽はミイラ化して巣の下敷きになっていました。
順調にいけば1ヶ月で放鳥できるはずです。





アオちゃんの放鳥
2002年7月6日(土)


(手を抜きました。週末の院長と同文です。)
5月20日に保護されたアオバズクを放鳥しました。
本来は昆虫食ですがカブトムシを毎日食べさせるわけにもいかず、毎日ピンキー(ピンクマウス、マウスの赤子の冷凍物)や牛レバー、鶏肉を朝晩強制給餌していました。最近はくちばしに挟めば飲み込むようにはなっていましたが自分で食べることはありませんでした。

時々右目を閉じ、眼帯等で確認した範囲では見えていないような気もしましたが、これ以上の改善は難しいと判断しました。
本来は救護された場所で放鳥するのが筋ですが渡り鳥ですし、自然の多い北摂で放鳥しました。放してすぐに自由に、枝から枝へ上手に飛び回っていたので安心しました。