戦艦大和ロケセット                    
2005年12月11日(日)



冬場はヒマなんで、ちょっと出かけてみようかと18切符をとりあえず購入しました。今日はその1回目の使用日。


最初の目的は瀬戸内海半周。以前、秋吉台に行った時に一日でぐるっと回れることがわかり、瀬戸大橋を渡りたくって計画していました。また、映画、「男たちの大和」の撮影に使った実物大セットを尾道で公開していることを知り、時間的にも間に合いそうなのでそれを兼ねて行くことにしました。


例によって鳳駅の始発電車です。自宅を出たのは4時40分。
駅に着くなり重大な忘れ物を発見。メガネを忘れた。いつも、新聞を読むためにメガネを掛けます。今日は起きてすぐに出かけたのですっかり忘れていました。時間つぶしに持って行った時刻表が読めません。あとどれくらい乗るのかも字が読めず、さっぱりわからず。あー、不便。

右は和歌山から和歌山市へのローカル電車。


一駅だけ南海電車(150円也)に乗って和歌山港へ。フェリーは1800円でした。2時間乗ります。


で、着くのが徳島港。ちょっと時間があったので徳島駅まで歩こうと思ったけど、地理がさっぱりわからない。地元のおっちゃんに聞くと、とても歩けるような距離ではないという。あわててバスに飛び乗りました。その直後に発車しました。のんびりしていたら置いてきぼりで、その先すべてキャンセルになるところでした。
徳島駅構内のうどん屋でかけうどんを食べたけど、目の前で冷凍の麺をざるに突っ込んでました。あんまりおいしいとも思わんかったなあ。わかめが乗るのは徳島だからかな。


で、次は高松まで。ディーゼル車でした。なつかしい音と振動。電車が走ってて架線がないのはなんだか不思議な感覚。おまけにほとんど単線だったように思う。
瀬戸内海側の海岸をのんびり走ると思っていたら全然海が見えない。メガネを忘れて時刻表も読めず、退屈でした。


車内の案内図。見たことがないので新鮮でした。
高松からは電化されてるんですね。ここからマリンライナーなる快速電車で岡山へ行きます。結構、人が乗っていました。出発の音楽は瀬戸の花嫁でした。売店のおばちゃんが音楽に合わせて口ずさんでいました。列車ごとに歌ってるんだろうか。


当然ながら乗っていると橋が見えませんねえ。
「3つの吊橋と2つの斜張橋と1つのトラス橋があり、この6つの長大橋と これらをつなぐ高架橋を総称して 瀬 戸 大 橋 と呼んでいます。」
ってここに書いてあります。
ググルとこんなページもひっかかります。やっぱり勉強してから来た方がよかったかな。

なんだか、あっけなく、あっという間に過ぎてしまいました。


で、岡山からは下関行きの電車。
秋吉台へ行く時の、下関での野宿を思い出して懐かしかった。

いま、あちこちで宣伝してますね。「男たちの大和」。
ゼロ戦とか戦艦大和には興味があって、昔から本はよく読んでいました。この本も出版直後に読んでたいへん感銘を受けました。
映画を見に行こうかどうか考えているところにロケセットを公開しているという話を知り、行きたくなりました。呉にも博物館がありますが、2カ所の日帰りはとても無理です。冬の野宿はつらい。ということで今回は、瀬戸内海周遊にこのセット見学を組み込んだわけです。

尾道は海岸に駅があります。そこからドッグへ渡る船が出ます。一人100円でした。この船は前も後もないんですねえ。前後が対称になってるみたいです。もちろん運転台も前後にあるようでした。


日立造船のドッグに実物大、前だけのセットを作ったそうです。
見学は500円也。
遠くから見た時は重量感もあって迫力がありました。



デッキに載ってみると大きいような、小さいような。
本物はすごくいい台湾ヒノキ(やったかな)を使っていたような事を書いていました。ここのセットはもちろん安い木らしいです。
で、造作はほとんどベニヤなんですね、これが。ベニヤにもリベットのあとをずっと付けているのが立派です。(というより、もちろん当たり前のことなんでしょうけど。)また、当然ながら撮影で酷使したのか、塗装がはげたり、ひび割れたり、あちこち結構痛んでます。まあ、これも当たり前ながら、今さらきっちり修復するわけもないでしょう。

最初の感激のままさっと見て帰れば良かったのかなあ。細かいアラが見え出すとそればっかり気になりました。ベニヤなんで、風雨にさらされたら近いうちにもっとガタガタになりそうです。

構内はバスで移動します。その運ちゃんが戦艦大和の説明をしてくれます。
「戦艦大和は竣工当時は浮沈艦と呼ばれていたんですねえ。それが何発かの魚雷と砲弾を受けてあっけなく沈んでしまいました。でも、このセットの戦艦大和は絶対沈みません。なんせベニヤですからねえ。これは秘密ですよ。口外すれば軍からおしかりを受けますよ。」
てなことをおっしゃってました。



上部、結構はげているでしょ?塗装が落ちてひびが入ってます。



塗装で、痛んだ様子や錆なんかも表現していました。


造船所なんであちこちに巨大クレーンが見えます。それはそれで見応えがあります。


もちろんこれも木製なんですねえ。


室内の展示品の一部。
あとで撮影禁止って書いてるのに気が付きました。でも、みんな堂々と撮影しててもスタッフは何も言いませんでした。

横の部屋で撮影風景や映画の宣伝を流していました。
爆弾を破裂させたり水をかけたり迫力ある映像でしたが、ベニヤのセットで撮影しているとしっているとちょっと興ざめでした。
見学するまで、映画は見に行くつもりをしていましたが撮影風景の画も見たし、セットそのものも見てしまったし、どうしようかなあ。もちろんセットはこんなもんでも、コンピューターグラフィックで臨場感あふれる映画を作ったんでしょうけどねえ。



ちなみにこれはとなりのヤード。ここで作ったあと、海水を入れて浸水、ではなく、進水式ですね。


帰り、山陽本線を使うので当然神戸も通ります。急に思い立って途中下車して、神戸ルミナリエに行ってみることにしました。
わざわざこれだけを見に来るつもりはありませんでしたが、ちょうど時間的にも間に合いそうでしたので。

うーん、たいしたことないなあ、というより趣味に合いません。なんか、アラブの王様の金ピカ趣味を想像してしまいました。世間で騒ぐほどの感動はありませんでした。パチンコ屋の電飾をちょっと品のあるものにしたぐらいにしか見えませんでした。
阪神大震災の犠牲者の鎮魂云々らしいですけど、その趣旨をわかって来ている人がどれぐらいいるんだか。


今回は土産も何も買いませんでした。食事もうどん1杯にパンを数切れだけ。
ルミナリエの会場でくじを売ってます。5枚で1000円。当たれば10万円と書いてあります。これだけあればお土産も買えそう。で、思わず買ったのですが・・・・・。

一番最初にメガネを忘れた、って書いたのを覚えてる人は?とにかく時刻表が読めないのが不便でした。100均でもあれば老眼鏡か虫眼鏡でも買おうかと思っていたけど、そんなに都合よく店があるわけではなし、店を探す時間もありませんでした。昼過ぎだったかなあ、ハタと、デジカメの接写機能を使えば読めることに気が付きました。以来、デジカメを時刻表にくっつけて読んでいました。視野が狭くて、カメラは重たくて不便なことこの上もありません。

このくじを買ったのはいいけどこんなん買ったことがないし仕組みがわからない。右下になんか剥がせそうなところがあるので剥がすとバーコードが出てきます。くじの字なんて、夜は特に目が見えないので読めません。公園の片隅に座ってデジカメで苦労して読むと左のABCの横を剥がせということらしい。右下は剥がすな、って書いてある。紛らわしいなあ。
で、5枚とも剥がすと一枚、絵柄がそろってます。10万円!!?

換金所なるところへ行きカードを差し出すと、「4等ですね、100円です。」って、100円玉1枚くれます。
あとで紙の裏を読むと絵柄によって賞金が違うらしい。
要するに5枚買うと最低100円はもらえるようになってるんでしょうね、たぶん。数分で900円ほかしたようなもんです。まあ、数分間の楽しみを900円で買った、とも言えますか。
こんなんですら当たらんのだから年末ジャンボなんてとても無理でしょうな。というまえに、くじというものはほとんど買ったことがありませんが。

ということでまず1回目の小旅行は終了。
いわゆる損得計算では10000円ほどの交通費を2300円で乗ったことになります。観光にかけた時間は3−4時間、車内に10時間以上?まあ、こんなもんでしょうかね。
景色が思うほどよくなかったのが心残り。瀬戸大橋も外からながめたかったなあ。