18切符・とべ動物園      
 
2011年3月17−18日(水−木)



18切符2回目(と、3回目)の旅行です。
今回の目的地は、松山。うちのスタッフが愛媛県のとべ動物園へ就職し、調べてみると日帰りは無理ですが、午後から出かければ松山まで、行けるようです。水曜日の午後から休みをもらって行ってみることにしました。


18切符は始発に慣れているので、こんな時間から出かけるのは、もったいないような気にもなりますね。
一応、「18切符検索のダイヤ」を打ち出しましたが、結局は適当に来た電車に乗りました。


たしか、相生駅は新幹線が隣りに走り、すぐそばを国道が走っています。その国道を、コウモリ調査で時々走っています。遠いところまで調査に来ているんだなあ、と、思いました。ちなみに、乗車時間、ここまで1時間半ほどでしょうか。ここから岡山まで、あと1時間ほどです。


岡山から、瀬戸大橋を経由し、四国へ上陸しました。「窓際の席」を確保できなかったので、写真は撮れませんでした。
2度目か、3度目ですが、景色もいいし、りっぱな橋ですね。


坂出で、観音寺行きに乗り換えます。


列車の長さ、グレードはだんだん小さくなって、観音寺駅から乗る最後の電車は、2両だったか、1両だったか。ここから200分乗ります。すでに夕方で、しばらくするとぜんぜん景色も見えなくなりました。駅に止まっても、近くにほとんど家はありません。田舎なんだろうな、と思いつつ、本を読んだり、うたたねをしたり。


松山到着は夜の10時過ぎです。


大阪じゃ、10時といってもまだまだこれからの時間ですけど、駅前、繁華街にもほとんど人影はありません。近くに松山城があるので行ってみましたが、ライトアップもなく、なんとなく小山と、城壁のようなものが見えただけでした。

宿泊は、例によって、ネットカフェです。姪が愛媛に住んでおり、以前にネットカフェがあるのかどうか聞いた時、「都会」だから、いくつもある、との話で安心していましたが、行ってみると、どこにもありません。繁華街と言っても店はみんな閉まっているし、人もほとんどいません。目立つのは、タクシーばかり。松山って、どうしてこんなにタクシーが多いのでしょう?

電話帳でなんとか、いくつかのカフェを見つけ、近そうな所へ行きました。
テレビを見つつ、パソコンで暇つぶしをしました。


翌朝、夜明けと共に歩き出し、愛媛城を目指しました。行ってみると、小高い(というより、かなり高い)山のてっぺんに、城郭が見えます。とても、その山を登る気にはなりませんでした。


松山というと思い出すのは、道後温泉です。時間的にも、行けそうな感じです。
けっこう歩いて、やっと着きました。
「道後温泉本館」というのだそうです。朝6時から営業しているそうで、浴衣を着た方を何人か見ましたが、温泉の趣味はありませんし、時間がないので回りをちらっ、と見ただけでした。まあ、りっぱな建物でした。

そういえば、温泉街に入っても、いわゆる「温泉臭」というのは全然ありませんでした。


建物回りのフェンスに、鷺がいっぱいくっついていました。先日の下呂温泉でも、「白鷺」があちこちにありました。なにか、共通点はあるのでしょうか。


駅に、「坊ちゃん列車」というのがありました。観光用に、実際に走らせているようです。詳しくは、こちら
ちなみに、この会社では、「マドンナバス」というのも走らせているそうです。


駅まで戻り、主目的の動物園行きのバスを待っていました。待合室には、長距離バスの案内もありました。
大阪まで、夜行だけじゃなく、日中でもこんなに頻繁にバスを走らせているんですね。


松山は、路面電車が現役です。新しそうな車体のものも、多く走っていました。ちなみに、一乗車、150円、だったような気がします。


朝の9時に、動物園に到着しました。たぶん、本日の一人目でしょう。


広島の、安佐動物園生まれのオオサンショウウオ、だそうです。

いわゆる「爬虫類館」には、大きなヘビがいっぱい、いました。スペースもそこそこ広く、ヘビらしく、「伸び伸び」と暮らせそうな感じでした。


(右)アルマジロ、だったっけ。袋をかぶって、寝ているだけでした。


(右)ホワイトタイガーがいました。
尾が切れて、短くなっています。小さな時のケガ、だそうです。


ゲージが頭上まで張り出し、下から見上げられるようになっています。
どうも、旭山動物園の真似のような気がしますが、関係者の方は、「参考にしました」、とだけ、おっしゃっていました。


こちらは、天王寺動物園の風景と、よく似ています。


「草原」の一角にライオンを配置するのは天王寺動物園に、アクリルののぞき窓を作るのは、やはり旭山動物園に似ているような気がします。これらも、「参考に」されたのでしょうか。


サル類の展示は、どこも似たようなものになりますね。
知能が高いといわれるチンパン「人」が、退屈そうに部屋で固まっているのを見るのは、ちょっとかわいそうです。これは、どこの動物園でも同じですが。


いわゆるサル山には、水車のようなものと、その上にベルが付いています。まれにサルが鳴らすそうです。



クロサイの子供が生まれたそうですが、展示時間が合わずに、見ることが出来ませんでした。


とべ動物園では、アフリカゾウが2度も出産し、子供が元気に育っています。


ノマウマ、だそうです。愛媛県今治市近くの、乃万(野間)地方の在来馬、ということです。


(左)誰用の橋だったか、忘れてしまいました。
(右)オランウータン用の、渡橋。これは、あきらかに旭山動物園を「参考」にしているように思います。


どこの動物園でも、アシカ水槽にサギ類が居着いています。とべでは、見るのはアオサギばっかりでした。


衣食住が揃うからか、近くの木で繁殖するのも、どこの動物園でも見られます。ただ、天王寺動物園では、ゴイサギ、コサギをよく見ているので、アオサギばかりというのは不思議な光景でした。





とべ動物園は、シロクマのピースで有名です。人工保育した子だそうです。


(展示されていた写真を、借用しています。)



これも、たいていの動物園にある、資料展示室です。剥製や、骨格標本が並んでいます。骨格標本は頭骨だけ、というパターンが多いです。
また、剥製は紫外線で脱色していたり、どういう訳か、出来がよくないのが多いです。


なんと、ニホンカワウソの標本がいくつも並べられていました。とべ動物園の前身である、道後動物園(だったか)が、ニホンカワウソを一番最後まで展示飼育していた動物園だったそうです。昭和35年というと、すでに私も生まれていますし、ほんのちょっと前、という感覚です。
ちなみに、これらの剥製も色が変わっていて、非常に残念です。


骨格標本は、変色していないのは救いですが、姿勢がいまいちです。


うちの(うちに、こないだまで勤務してくれていた)スタッフは、主な仕事は救護動物の世話らしいですが、「ふれあい動物園」も手伝ってるそうです。で、そのスペースに、彼女の世界が出来つつあります。
ブログに毎月載せている、「病院の壁飾り」を見て頂ければわかると思います。




この動物園は、顔出し看板が好きらしく、あちこちにあったような気がします。


12時前まで動物園をうろうろし、帰る時間になりました。


13時4分の電車から、長い旅のはじまりです。



坂出あたりまでは単線ですので、しょっちゅう、すれ違いのために駅で時間待ちをします。そのたびに、特急に追い抜かれるような気がします。あっちに乗れば早いんだろうなあ、と思いつつ。

やなせたかしが四国出身なんでしょうか。どこだかには、アンパンマンミュージーアムというのもあるそうで、四国全体にアンパンマンが進出しているようです。






時々、海辺を走るようでしたが、「窓際の席」が確保出来ず、景色を楽しむ旅は出来ませんでした。


何度か電車を乗り換えつつ、堺市に、夜10時過ぎに到着しました。距離で片道420km、運賃は片道7000円ほどだそうです。
そういえば、松山までずっと電化されていたような気がします。18切符の旅に付きものの、あのディーゼルカーの、ゴー、っていうエンジン音は聞かなかったような気がします。

まあ、そこそこ、楽しい旅でした。