18切符 潜水艦見学       

         2007年12月13日



呉に潜水艦を展示している、というのを知りました。調べると、やまとミュージアムの隣。もっと前なら、両方一緒に見物できたのになあ。
この頃、コウモリもちょっと休憩モードで変化のない生活をしているので、久しぶりに18切符の旅を計画しました。


例によって、始発の旅です。駅には誰もいません。どうやって入ろうかと悩んでいたら、インターホンがあり、話をすると遠隔操作でゲートが開きました。どこの駅員さんと話していたんでしょう?まあ、結局は乗り越えてもよかったのかも。
例によって、始発電車の先頭車両はけっこう混んでいます。で、天王寺に着くなり、みんな走って、あるいは早足で環状線へ行きます。乗り換え時間わずかで、環状線が発車するからです。「学習」したので、私も早足で間に合いました。結局は大阪駅で、電車を待つことになるんですけど。


一応、ネットで調べて予定は立てていたけど微妙に他の電車があったりで、予定通りには行けず。おかしいなあ。安い時刻表は、いくつか電車を間引いているらしい。
山陽本線には「テレビ」が付いていた。珍しいので熱心に見ていたけど、見ていたのは私くらい。どうせなら、もっとおもしろい番組を流せばいいのに。



はあ、あと一息。
今日は平日。大きな駅近くになると通勤と通学客があふれ、しばらくするとごそっといなくなり、というのの繰り返しでした。こっちも居眠りしたり、本を読んだりで外の景色を楽しむ、というのはあまりありませんでした。



で、1時前に到着。
やまとミュージアムを思いだして、懐かしかった。


駅前に忽然と現れる潜水艦。さすがに、ものすごいインパクトがある。
向かえが戦艦大和。



海上自衛隊呉資料館、というのが正式の名称。鉄のくじら、とも言うらしい。
もちろん無料です。
入ってはじめて知りましたが、メインは掃海艇のPRみたいなもの。ペルシャ湾での活動も紹介しています。


機雷といっても、いろんなタイプがあるらしい。海にプカプカ浮かんで、船と接触するのを待つ、という簡単な物ではないそうです。片一方では敵に見つからないようにいろいろ工夫した機雷を作るし、片一方ではそれを見つけて破壊するといういたちごっこ、って展示にも書いていました。



機雷のいろんな種類。
接触性の物もあるし、音波に反応したり、金属に反応したり。
基本的に、掃海艇というのは金属では機雷が反応するので、木造らしい。最近ではファイバー製のもあるとか。


掃海する時の模式図。
掃海艇でなんやら、細工をした「機械」を引っ張る。機雷をつり下げているワイヤーを探知して、それをちょん切って海に浮かし、機銃で撃って爆発させたり、爆薬で破壊したりするそうです。


無人の探査機を使う時も。


掃海艇が引っ張るフロート。
ペルシャ湾で実際に使ってて、爆破した機雷で変形したそうです。


3階は、いよいよ潜水艦関連の展示。



潜望鏡。小さい。


潜水艦乗りに与えられるバッジ、みたいなもの。ドルフィン何とか、と書いていたような気がする。全世界、似たようなものらしい。敵どおしでも連帯感が生まれるのかな。


こっちは、魚雷。


いよいよ潜水艦の内部です。
狭いが、普通のトイレにシャワー。


(左)ハッチ、ですね。映画で乗組員が飛び込んで、あわてて閉めて「潜行」、というやつ。
(右)通路はやっぱり狭い。


狭いけど、ベッドにロッカーがちゃんと付いている。
下っ端は通路脇に寝るのかな。


(左)館長室、だそうです。やっぱり狭い。
(右)この奥は心臓部、とも言うべき、操舵室(っていうのかな?)。写真撮影禁止、となっていました。軍事秘密に関わる部分は当然、はずすなり、隠しているんでしょうけど。映画で見るみたいに、中央に潜望鏡があったり、レーダーの前にイスがあったり。機械や配線、配管がクモの巣みたいに巡らされています。さすがにここはおもしろかった。何がなんだか、わかりませんが。
内緒で撮影しようと思っていたけど、監視のおっさんが二人もいてカメラを出せず。


結局は、狭いだけで普通の船、といえなくもない。
エンジン室は床をくりぬいてのぞけるようになっていました。写真撮影を忘れていました。
魚雷室は公開していないようでした。潜水艦というのは機密のかたまりみたいな所もあるんでしょうから、当然、公開できる範囲は限られているのか。



考えると、この潜水艦には何十億(何百億?)円というお金がかかっているんでしょう。国の物と言うことは国民の物。公開することは良いことかもしれませんが、まだまだ使えるなら改装してでも使うとか、他の国に売るとか、もっと使い道はないんでしょうか。そもそも、今の世界でこういう物を持つ必要性があるのかどうか。突き詰めれば、自衛隊の存在自体から考え直すことになりそうです。
個人的には、今みたいな過剰な軍事力は必要ないんじゃないかなあとも思うんですけどねえ。

で、この施設、まあ、国民向けに海上自衛隊をアピールするのには効果的だけど、かなり金もかかっているんでしょうねえ。これも税金だと思うと、もったいないような。