世界一のセミ展              



何が世界一かわかりませんが、世界一だそうです。
一説によると、大阪のセミは世界一うるさい、とか、そもそもセミだけで特別展をするところもないだろうから、そういう意味で世界で始めてだとか、いろいろ言われております。


例の、顔を入れるものです。読みにくいですが、「世界一のセミ展、観覧記念」、って下に書いてあります。
裏はセミの顔に顔を入れます。
ホネホネ団、団長作。


幼虫の10倍(だったか)模型。毛までリアル。



まあ、いろんなセミがいるもんです。現地では当然、普通の事なんでしょうけど。
本人も捕まって、こんなところまで来るとは思いもよらなかったでしょう。



世界最大と最小。比較するものがないのでわかりにくい、か。
テイオウゼミなら2,3匹で虫かごがいっぱいになってしまう。


ニイニイゼミはアフリカ起源だそうです。そこからヨーロッパ、西アジア、中国などを通ってきたんでしょうか。
いろんなニイニイゼミがいましたが、基本的には見慣れたセミ。何か、不思議。


日本の各公園での調査。
そういえば、札幌の大通公園ではセミは鳴いてなかったか。
仙台では場所によって、いろんなセミがいるみたい。


東京もけっこういろんなのがいる。基本はミンミンゼミにアブラゼミ、かな。
ありゃ?鹿児島を忘れてますな。南なんでクマゼミばっかりと思いきやさにあらず、基本はアブラゼミです。
単純に気候と温暖化でクマゼミ天国、クマゼミの北上ではないようです。


当然、国が違えば種類も違う。
右はニューヨークの状況。セントラルパークにセミはいません、だそうです。


大阪といえども、地域によってはセミの種類が違います。山間部ではクマゼミはいません。


博物館の網室(外部と遮断された野外の実験部屋、みたいなもの)に、クマゼミの卵(付きの枝)をまいてみたそうです。早いものは3年で親になり、8年目が羽化のピークだったそうです。


靫公園の、セミの抜け殻の数を見ても4年、あるいは8年単位で考えると一定の数字が出る、そうです。都市公園での、10年にわたるこういうデータは貴重ですねえ。クマゼミばっかりになる前からのデータがあればもっとおもしろかったんでしょうけど、私が子供の頃に今のセミの状況を予想した人なんて誰もいなかったでしょうね。
ちなみに、アンケート調査では1980年頃を境目にクマゼミが優勢になって来ているそうです。

私が子供の頃は、クマゼミを捕ったら自慢できた時代です。
大学以降何年か大阪を離れ、大阪に帰ってきたらクマゼミだらけでびっくりしました。逆に、ニイニイゼミはほとんど見なくなりました。


セミの敵。ヒヨドリ、カラス、タヌキ等々。
ヒヨドリの糞からセミの目玉が出てくるそうです。たぶん、下真ん中と左端がそれ。他のはエノキの種。ヒヨドリがセミそのものを飲み込むはずはないので、死んだのを千切って食べるのかなあ。


セミタケ(冬虫夏草)に、何とか言うカビ(見にくいですね。樹枝状にカビが生えてる)。これもセミの敵。


セミの害。ファイバーに穴を開けるのは有名。
なお、新聞社に記事の転載を求めると有料だったそうです(1-3000円)。逆に、取材は謝礼もないそうです。まあ、税金で研究していればそれを市民に還元するのは仕事かもしれない。でも、新聞といえども、それで金儲けしているのなら記事内容を提供するのは(向こうがその気なら)、今度から金を取れば?


で、クマゼミが増えた理由の考察。
結局は証明のしようがないとは思います。



いずれは、東京もクマゼミだらけになるかもしれません。
箱根の関はとっくの昔に越えたらしい。


長居公園で、何百というセミにマーキングした事があります。
最長で、35日間生きていたメスが見つかっています。


いわゆる、雌雄同体。


ヒメハルゼミの紹介です。近畿では社寺林ばっかりにいます。自然度が高いので生き残っているそうです。

ちなみに、この門は「大ゴミ」なんだそうです。
(書いていいのかなあ?)高松塚古墳関連のもの。風呂桶を某所にひらいに行ったとき、(ビオトープに、水槽代わりにいっぱい並べている)「落ちていた」そうです。高松塚古墳の説明板を付けていたものらしい。ということは、税金で作ったものでしょう。まあ、イランものはイランのでしょうけど、おそらく何十万円か、下手をすると100万円を越える仕事だそうです。いらないというのでもらったそうな。

この展示が終わると、行く先は決まっていないそうです。ウチにもらおうかな、といっても置くところがないか。



ということで、とりあえずおしまい。
まあ、それなりにおもしろかったです。
沖縄や南西諸島へ行けば
いろんなセミがいます。ニイニイゼミも種類が違います。大阪の単調なセミ相とは大違い。
でも、鳴き声で調べるのは鳥と同じで難しそう。