犬山モンキーセンター・犬山城  


2009年3月29日



18切符のその2、です。結局、18切符は、動物園巡りの感じです。今回の目的地は犬山モンキーセンター。
時刻表をめくると3時間半ほどの旅程で、そんなに遠くありません。18切符というと、いつもほとんど始発の世界でしたが、今回は7時過ぎ出発と、ちょっとのんびりでした。


米原で乗り換えて岐阜まで行くのですが、ホームに降りてびっくりしました。人であふれています。通勤の満員電車を思いだします。18切符というと、のんびり各駅電車の旅という印象でしたが、ここは違いました。たまたま何かのイベントにぶつかったのか、とも思いましたが、乗っている人の年齢層や会話を聞いていても目的はバラバラの感じ。印象的には名古屋へ行く人が多かった。東海道線というと幹線だと思っていましたが、電車の本数が少ないので、いつもこんなに込んでいるのかもしれません。新幹線に乗ってもらおうというたくらみかも。また、米原の人は都会というと大阪じゃなく、名古屋を選ぶんでしょうか?、てな事を考えながら、満員電車に揺られていました。
あまりの人で、米原駅での「記念撮影」は忘れてしまいました。

岐阜から高山線になると急に田舎の電車になります。2両の、ワンマン。単線で、駅で待ち合わせてすれ違いの線路です。
鵜沼という駅で降りて、モンキーセンターへ歩いて行こうとしても、案内がありません。地図で見るとすぐ近くなのに。名鉄の犬山遊園駅まで歩いてそこで地図を再確認しますが、やっぱりどこにも案内がない。人もまばら。不思議な観光地。

若干不安を感じながらもそちらに歩いて行くと遊園地が見え、人が増えてきます。みんな車で来るんでしょうか?でも、電車で来る人は、最寄り駅は先ほどの駅しかないと思うんですけど。あるいは、メインゲートは別ルートなのでしょうか。


来る前にネットで調べていると、日本モンキーセンターというのと、日本モンキーパークと言うのが並んでいます。その違いがわかりませんでした。で、モンキーパークの入場料は一人1600円!となっています。オークションで検索してみると、入場招待券が一枚3,400円で売られています。今回は最初から妻と二人で来る予定だったので、2枚740円で招待券を買ってありました。そこには、「モンキーパーク」としか書かれていなかったので、間違って遊園地の入場券を買ってしまったのか、と不安になりましたが、入り口で聞くと、共通、と言われて、安心しました。


名古屋というのは娯楽の少ない町なのでしょうか、とにかくいっぱいの人でした。ほとんどが、小さな子連れ。子供向けのアトラクションばかりで、みさき遊園を思い出しました。一昔前の遊園地というか。園内もきれいで、それなりに頑張っている感じでした。大阪の、私鉄沿線の遊園地はどんどん無くなっていますが、この混雑ぶりを見ると、ここは大丈夫そうです。


遊園地スペースを抜けると、動物園スペースになります。とにかく、サルばっかりです。見事。
種名は本家のHPで勉強して下さい。種類が多すぎて、名前や分布を勉強するのは最初から諦め、ただ、「かわいい」で眺めているしか、ありませんでした。



ここはフェンスのない、広い展示場です。


ものすごく高いところに、サル用の遊歩道が作られています。飼育員が動物の解説のようなものをやっていて、その時にしたからエサを投げてもらうのを、ぶら下がって待っています。胸に子供を抱いているのですが、わかるでしょうか?こういう展示は最近、あちこちではやっているようです。


サルにも恐がりがいるそうです。この子は群れのボスなのに、ぶら下がるのが怖くて、この体勢でエサを待つそうです。足3本としっぽで、しっかり体を支えています。


ヤクザルのコロニーです。とにかく、広い。子ザルもチラホラいるようです。こういうサル山では、グルーミングのしすぎか、ストレスかで、毛の剥げた子がいっぱいいる動物園もあるのですが、ここの子らは、みんな健康そうでした。


これだけじゃ、何のことかわかりませんね。御陵さんみたいに、周りが水で囲まれた小山に、リスザルが放されています。水を張っておけば、そこから出ていかないそうです。見学者はドアの付いた橋を渡って、目の前で見られます。


アヌビスヒヒのサル山です。安佐動物園でも、このサルでサル山を作っていました。飼いやすいんでしょうか。ここでも、赤ん坊がいくつか産まれていました。
(右)母親でもないけど、通りかかった赤ん坊のしっぽを引っ張っています。


(左)ワオキツネザルは、どこでもこんな風にかたまっていますね。


(右)エンペラータマリン、と言うそうです。


なんだっけ?何でもいいけど、かわいい。


(すみません。ケージにピントが合って、サルが写りません。)


(右)マーモセットなどの小型のサルが、暖かい部屋で個別に飼われています。


ワオキツネザルも、「御陵さん」みたいな離れ小島で、放し飼いです。


これも時々ある展示ですね。人で隠れていますが、左下に、「ホモサピエンス、類人猿(だったかなあ、違ったかなあ)、何だかんだ」の解説版が付いています。子供が網にぶら下がります。


ちょうどこの日、西田利貞さんのチンパンジーの話があるというので、その講演を聞くことが出来ました。西田さんは、その道では非常に有名な方で、このセンターの所長さんだそうです。たいへん、おもしろい話でした。
セミナールームに置いてあった標本や剥製等々です。



モンキーセンターは普通の動物園というだけじゃなく、研究員をいっぱい抱えて、アフリカなどで学術的な調査研究を精力的にしています。今日の講演会には、西田さんの話を聞くために、全国から人が集まってきたそうです。そう言う目で見ると、単にサルの動物園と言うだけじゃなく、飼育方法や展示方法もサルのことを十分考えているような気がしました。そのため繁殖成績も良くって、あちこちで赤ん坊が見られたのでしょうか。
まあ、一度は行く価値があります。一日、十分遊べる場所です。




モンキーセンターに置いてあった観光案内を読むと、「犬山城は国宝」、と書いてあります。駅から来る途中、この公園の向こう側に見えていました。何とか時間を作れば見に行けそうなので、モンキーセンターを早足で見学してから犬山城の方へ歩いていきました。途中、サクラ並木を見ながら、川沿いを歩きます。サクラは3分咲と言うところでしょうか。あと一週間もすればもっと見応えがあるんでしょう。



見学時間は4時30分までとなっていて、着いたのが4時過ぎ。急いで切符を買って中へ入りました。靴を脱いで入るようになっており、前を見ると、すごく急な階段があります。手摺りも、階段そのものも黒光りして、すごく滑ります。注意しながら一階ずつ上へ。よそのお城のように、甲冑や古文書がいくつか展示されていました。








城そのものはあまり大きくありません。3つか4つくらい階段を上ると、天守閣です。周りをぐるりと歩けるようになっていますが、とにかく幅が狭くって、すれ違いしづらいので一方通行にしているけど、風も強く非常に怖い。最近、歳を取ってくると高所恐怖症がだんだんひどくなってきて、こういうところは全然ダメになってきました。景色も見ないで、足下と壁ばっかり見て一周しました。



入場券の端っこに、なんやら、展示施設の入場券が付いていました。お城のすぐそばに、自治体の施設があるようです。公開時間ぎりぎりでしたが入らせてくれました。陶器、書画がありましたが、興味がないのですべて素通り。城の骨組みの模型や、からくり人形はおもしろかった。すぐ近くに、からくり人形の展示館があったようでしたが、こっちは完全に時間切れで閉められていました。残念。


再び鵜沼駅まで歩いて戻り、帰途につきました。電車の接続がよく、順調に帰ることが出来ました。
片道3600円ほどの距離らしいです。それが往復2500円。使ったお金は、昼食の弁当が390円に、お土産700円だけ。これで丸一日遊ばせてもらいました。うん、楽しかった。


ちなみに帰って調べてみると、国宝のお城は、姫路城、松本城、彦根城、犬山城の4つだけだそうです。
次の18切符は城シリーズにしようか、と思ったりしますね。