新収蔵展   2011年4−5月

今年は、新収蔵展という言葉は使っていないらしいです。
要するに、昨年一年間に寄贈を受けたり、収集した標本の紹介です。


地層の、はぎ取り標本というらしいですが、みてもよくわかりません、というより、さっぱりわかりません。Nature Study に、「地層の見方」のような記事があったようにも思いますし、何かの折りに、観察会でも地層の説明は聞いたような気はしますが、右から左で、全く頭の中に残っていません。


これは、私も、わざわざ病院から休みをもらって、参加しました。一見するとそんなに大きくないのに、けっこう時間がかかりました。
砂場に埋めて、すでに骨格標本になっています。(組み立てはせず、収蔵庫に入っているはずです。)


骨の収集はもちろんですが、もう一つのハイライトは、胃から出てきた「イカの口」、「カラストンビ」です。千数百個体分が出てきたそうです。
巨大なのが一つだけ見つかり、ダイオウイカであろう、と、専門家のお墨付きをもらったそうです。


それ以外にも、いくつか同定されたものが並んでいました。残り、千数百も、一つずつ同定するのでしょうか?気が遠くなる作業ですね。



上記の通り、その道では非常に有名な方です。
本剥製というと、動物園や他の博物館なんかでもよく見ますが、出来や保存がよくないのが多いです。西垣外さんのは非常に出来がよく、あちこちの博物館に納められています。
お亡くなりになる前に、あらかたは国立科学博物館に収められたと聞いていましたが、それ以外にもいっぱい残されていたそうです。博物館が2館だったか、3館だったか、相談して「山分け」したという話を聞いていました。さらに、作りかけの標本や、記録ノート、作製のための道具類、ビンに保管されていた内臓(?)まで、何でもかんでも大阪市立自然史博物館が寄贈を受けたそうです。西垣外さんにとっては、すべて大切な道具で宝物だったでしょうけど、残されたご家族にとっては、使い道のない、(ゴミ)としか思えなかったのかもしれません。


ノスリとケアシノスリ、だったかな。



翼式(羽の長さ)のメモ付きです。


いわゆる、コンパニオンバードも、いくつも並んでいました。


他で見る西垣外作品は、非常にすばらしいものが多かったのですが、今回の展示品は、ちょっと乱れたのものちらほらありました。ピンや洗濯ばさみが付いたものも多かったので、制作途中のものも多かったのかもしれません。
それにしても、科博に寄贈して、他の館にも寄贈して、残りがこれだけある、って、お家の中はどんな状態だったんでしょう?


昆虫標本は時々あるパターンですが、このコレクションはとにかくすごい、です。


自然状態でのギフチョウ、ヒメギフチョウの交雑個体、だそうです。


ラベルを見ていると、幼虫を採集して羽化させたもの多く見られていました。


こちらは、山小屋のご主人(ら)が長年にわたって採集したものを、寄贈されたそうです。


今年の夏の、特別展の「予告編」だそうです。