なにわホネホネ団          


       2008年 



通常活動
12月20日(土)


特に目玉のない、通常活動。人数も、多くもなく、少なくもなく、という感じ。
タヌキが数体、ヌートリア、ネコ、皮数枚、(チョウセン)イタチの頭骨いくつか、その他いろいろ、というところ。
やけに色の白いアライグマ(子供)がいました。遠目で見た時はアナグマか、と思いましたが、縞々のしっぽでアライグマとわかりました。


ウミネコの仮剥製だけ置いて帰るつもりが、シカ剥きを頼まれてしまいました。新生児で、溺死した子だそうです。皮はベロベロ、かなりいい「かほり」です。野次馬だけして帰るつもりだったので、白衣とかは着ていませんでした。(悪い子ですねえ。)骨だけ回収するとかで、大まかなパーツに分けて、袋に入れました。手袋も途中で穴が空いているのに気が付いていたけど、めんどくさいのでそのまま作業。なんだか、全身が匂います。反省。



シークレット
9月15日


ホネホネ団のMLに流れたメール(一部改変)

*シークレットアイテム(お楽しみのためあえて名前を伏せています)
コ:担当は・・団員。(ふわふわです。けっこう大きい。なんか枕みたいな生きもの。感動です)。
マカペン:・・団員
ナマ+エジ:団長(ナマは数年前から狙っていたレアアイテム。この2点は全身骨格標本にするつもり。エジは浦野団員が来るならお願いしたいです)
ヒメハ:激レアのため失敗は許されません。あと、指に針が刺さります。
ベンガ:・・団員
フサカン:・・団員いかがですか?小柄で愛らしいですよ。
ヒョ:・・団員
スナド、メガネの赤ちゃんは・・・・・。


「エジ」の処理を仰せつかったけど、どんな生き物かわからない。他の動物も、一部は内緒で存在だけ昔に聞いたことがあるけど、残りは、ほとんどわからない。最近は真面目に働かず、野次馬ばっかりしていたのに、ご指名なら仕方ない。というより、指名してくれるとは光栄なこと。白衣まで用意して出かけました。




なんと、コアラです。
箱に、名前が書いてありました。なんだか、悲しい。
普通、こういう動物は動物園側で剥製にするケースが多いのですが、予算がないのか、すでに何頭か死んでいるためか、こちらに回ってきました。りっぱな標本として、第2の人(コアラ)生を送ってもらいましょう。


前足は2本と3本に別れて物をつかみ、後ろ足は親指に爪がありません。
ぷよぷよして、かわいい。


「袋」です。裏返すと、乳頭が二つありました。


歯は、有袋類特有の感じ。カンガルーも同じ系統でした。


「マカペン」
マカロニペンギンです。全体像が、ピンボケでした。すみません。
一応は鳥の構造をしていますが、細かなところはいろいろ奇妙な鳥です。


「ナマ」
なんと、ナマケモノです。たぶん、フタユビナマケモノ。
貧歯目と思っていたけど、最近はアリクイ目、と呼ぶらしい。うーーん、ピンと来ませんね。ちなみに、イヌは食肉目じゃなく、ネコ目。これも、言いにくい。


何がどうなっているのか、とにかく奇妙。筋肉なんて、ほとんどありません。ぶら下がっているだけ、だからでしょうか?


この胴体、どう考えたらいいんでしょうか?肋骨(?)が、25本前後あります。
胸椎、腰椎の常識がありません。この胸郭なら、呼吸もたいへんそうです。


骨盤も、さっぱり理解できません。前も、後ろも椎骨にくっついています。閉鎖孔(って、呼ぶんだろうか?)が2カ所????
大腿骨頭には、靱帯がありませんでした。


「エジ」
私の担当。エジプトルーセットオオコウモリ、でした。
いつもみたいに、片翼を開いて、中身を取り出せばいいんだと思っていたら、「両取り」して欲しいと言います。皮も骨も残して欲しい、って。


骨の真上にメスを入れ、骨だけを取り出すようにはずしました。たいへんでした。
このサイズだから出来る芸当です。(コウモリ屋は、普通の小型コウモリでもこのやり方をしている、との話もありましたが。)

骨は、たぶんパイプスルーでしょう。


「ヒメハ」
ヒメハリテンレック。マダカスカルの生き物。確かに、レア。
ハリネズミと似るのは、収斂なのか、近縁なのか。


「ベンガ」
ベンガルヤマネコ、だったかな。
頭部(なぜか、中途半端に皮がない)と足先2本だけありました。


「フサカン」
フサオネズミカンガルー。皮が無く、かわいかったけど画像はなし。

「ヒョ」
なんだっけ?

「スナド、メガネの赤ちゃん」
スナドリネコ、メガネグマの、新生児。
かわいそうで、写真は撮らず。



その他は、入団テストのタヌキが数体。
ホネホネ団の入団条件は、タヌキを一体、自分で剥けること、ということになっています。
実は私は、ここでは真面目にタヌキを剥いたことがありません。ヤミで裏口から入ったのか、顔パスだったのか。


なぜか、こんなものがありました。事前情報を知っていた人が、用意していたらしい。


今日は、動物園物が多くありました。数年前から寝かしていた物もありますが、どれもこれも貴重な生き物。日本で「再生産」、すなわち、繁殖させなければ、外国から「輸入」せざるを得ないし、外国でも繁殖していなければ、野生の物を捕獲する必要があるでしょう。まあ、コアラにしても、知り合いは「オーストラリアのタヌキ」、って言ってたみたいに、現地では、いくらでもいる(のかな?)のなら問題はありませんが、それでも動物がだんだん入手しづらくなるであろう事は、十分予想されます。そういう意味でも、スナドリネコやメガネグマの赤ちゃんは残念です。
動物園物を処理していると、つい、もったいないなあ、次はどうするんだろう?、って、心配になります。




自習室に毛皮が干してありました。エランドだっけ、違ったっけ。
巨大で、ガチガチに固まっています。こんなん、これからなめせるんでしょうか?






バーバリーシープ
7月13日(日)


ホネホネ団の通常活動です。
仕事の割に、参加者は少なめでした。私も、手伝ったのは1時間ほど。中途半端に囓っただけでした。どうも、すみませんでした。


バーバリーシープ。大きいような、小さいような。


(左)シカの胎児、だそうです。どうやって入手したんだか。また、どう処理するのでしょうか。
(右)有害駆除されたイノシシだそうです。食べればいいのにね。


ヨウスコウワニ、だったかな。
内臓は検査のため取りだしてあるようでした。どうやって剥くんでしょう?




静かな活動
6月15日(日)


実習室が使えず、旧実習室で、「乾燥系」の仕事、すなわち、乾いた骨の袋詰めや、標本組み立て作業をしていました。参加者も少なく、10人前後だったかな。

シロクマです。


同じく、シロクマ。 上顎犬歯、です。


別のシロクマです。


おそらく、老齢で骨が変形しています。ここまで痛むと、痛かったんじゃないでしょうか。かわいそう。


シロクマとマレーグマ

小物ではタヌキ、ハクビシン、ウサギ等々の袋と箱詰めをしていました。写真は取り忘れました。



通常活動
5月11日(日)


とある学生の団体さんが来られ、満室状態。おかげさんでタヌキが数体、処理されたようです。
私はバーバリーシープと遊んでいました。

午後からの参戦で、到着時、すでに片腕は無くなっていました。


シロクマ、だったかな。


砂場の見学です。
ザトウクジラの子供、だそうです。ある程度、現地で骨になっていたそうです。


ちなみに、こんな感じで骨にしています。
下は砂場で、きっちり地図を作って骨を埋めます。上にはこんな感じで骨を並べ、野良犬、野良猫、カラスに持って行かれぬようにフタをしています。中に、洗濯ネットに入れられた中型哺乳類が並んでいます。


展示用に制作しているアオダイショウ。


学生さんが剥いていたタヌキに、こんなのがありました。
肺腫瘍か、肺膿瘍。そのため、肺性骨症で前肢に新生骨が出来てジャリジャリになっています。病気で弱って事故にあったのか、病気そのもので死亡したのか。




通常活動
4月19日(土)


ホネホネ団の通常活動でしたが、講演会があって活動には参加しませんでした。
部屋をのぞくと、鯨用の庖丁の手入れをしていました。先日、どこだかの無人島にザトウクジラが打ち上げられ、その時に使用したらしいです。


活動は、水に浸けて腐らせていた骨の回収と、骨洗い、でした。皮むきはなく、香りのない、おとなしい活動日でした。
参加者も非常に少なかったみたいです。




大人ホネホネ団
3月14日(金)


平日ですが、突然活動日になる時があります。称して、大人ホネホネ団。
今日は恐竜展の内覧会があり、集合時間までの空き時間にちょっとのぞいてきました。

(左)これじゃわかりませんね。ツキノワグマの皮と格闘中。もんで柔らかくし、脂肪を除去中。とてつもなく、大きい。プロはどうやって敷物にするんだろう?
(右)キツネです。かわいい。


スナメリの骨洗いをしていました。
なぜか知りませんが、頭骨の後ろにこんな穴があります。成長すると、だんだん閉じるようです。


椎骨。
右は椎間板、じゃなく、骨端板。昔、こんなクッキーがあったなあ。




通常活動
2月11日


あれ?、今年初めてだったかなあ。何回か活動日はありましたが、ずっとさぼっていたようです。
人も少なく、腐りものもほとんどない、静かな活動日でした。さらに、午後からは別の講演会を聞きに行っていたので、あまり仕事もしませんでした。
とりあえず、乾燥させた骨の箱詰め作業をしただけです。

マレーグマ


アカウミガメ


バーバリーシープ これで、収蔵庫行き


ハセイルカの組み立て作業中