特別展 学芸員のお仕事 
2025年11月
自然史博物館の特別展です。博物館の特別展にはいくつかのパターンがあって、今回のは自主展、ともいうべき、博物館の学芸員が主体になって作っているものです。それ以外には、巡回展のように、大きなスポンサーがついて他の博物館でも順に開催されているような特別展もあります。自主展にもいくつかのパターンがあるみたいで、来年(だったか、再来年だったか)予定されている「大和川展」などでは、学芸員全員、さらには友の会会員にも広く呼び掛けて、あらゆる分野についての調査を実施しているようなものもあったり、担当の学芸員を決めて、その学芸員が主体になる特別展もあります。今回の特別展はT氏の担当になっていたのですが、開催前に他の博物館に転出されたので担当者がいなくなり、急遽、このような特別展になった、という事情があるみたいです。
以下、いつものように画像の羅列です。
某バラエティー番組で採集された、道頓堀のウナギです。実物はそれまで見つかっていませんでしたが、環境DNAでは生息が予想されていたそうです。
それぞれの学芸員の、工夫と苦労が凝集した道具類です。
実物標本だけではなく、ミニコミ誌みたいな地方の研究会の資料も収集しています。
三木博士の標本類、だったと思う。
標本と言っても、こういうのは役に立たない、という例。
採集データが無かったり、破損していたり。
(左)魚類は、ガラス瓶からプラスチック容器に変わっています。
「収蔵庫」そのものの展示。
(右)昆虫標本は棚からあふれている。本当はよくないんだけど。
「標本の敵」みたいな展示、だったと思う。
(左)右側がトレハロース処理したもの。
データだけではなく、実物標本が大切、という例。
地元の研究者の資料は、お亡くなりになった後、その自治体等に遺族が寄贈される例が多いんだけど、博物館等のしっかり保存、研究できる施設がないと「宝の持ち腐れ」みたいに埋没してしまう例が多い。何年か前には、まとまった植物標本が某公的施設に寄贈されたけど活用されることもなく、何年か後にすべて廃棄されてしまった事例が報道されていました。
大学の研究室レベルでも、担当の教授が退官すると、その方の資料の行き先が無くなることが度々あるみたいです。それらが最終的に博物館に来るケースが多くありますが、博物館側も整理したり収蔵するマンパワーとスペースが無かったりして苦労しています。
大きなクジラは、いつもは数年に一度来るくらいだったのに、最近は何年も続いて大阪湾に来ています。これも地球温暖化と関係があるのかどうか。
ちなみに、私は、最近のクジラの解剖にはいつも参加しています。
(左)マッコウクジラの歯です。
魚の、まとまった標本の寄贈は多くないと思います。
虫関係は、個人コレクションの寄贈が多いです。
枚岡公園にいるそうです。
春澤さんは友の会の評議員をされていたこともあり、ずいぶんお世話になりました。私と同じ年だったんじゃないかなあ。
これも春澤さんの標本だそうです。
大阪湾では、ウミガメも時々採集されています。
最近は環境DNAが大流行です。河川の生き物調査でも、川の水を汲むと終わってしまいます。
今年の、友の会秋祭りです。
合宿の写真も今年のでした。佐渡島です。
博物館をベースに活動しているサークルの紹介です。
ニタリクジラの解剖、というか、解体には私も参加していました。黄色い帽子が私です。
淀川も大和川も同じ名前なんだ。いずれも、数年調査して特別展で展示されています。
今回の特別展は、「第56回特別展」、だそうです。
こんなに薄い解説書は珍しい。