富士サファリパーク           

  2004年12月25−26日(土、日)



青春18切符での旅行を計画しました。行き先は富士サファリパーク。この手の動物園では老舗になるんではないでしょうか?秋吉台と同じ、エサを与えるバスがあるというのでかなり期待していったのですが、さて結果は?

18切符の使用期限は1月中旬で、この日程ぐらいしか残っていませんでした。最後のUSJのクリスマスに後ろ髪を引かれながら土曜日、15分ほど仕事を早引きして出かけました。
さすがに東海道本線となると都会を通っているので快速も多く、景色もあまり田舎の雰囲気にはなりません。時間が経つばっかりで、確かに地名を見ているとだんだん東京に近くなっていますが雰囲気は大阪近郊をあまり変わらないような感じです。電車も山口県へ行った時はだんだん短くなり、最後はディーゼル車だったように思います。今回はいつまでたっても極めて普通の電車でした。


下調べしていると富士山の周りには溶岩で出来た穴が多数あることがわかってきました。西湖蝙蝠穴というのはかなり以前に天然記念物になっているようです(ただし、一般公開されるようになってからコウモリはほとんど生息しないようになったらしい、おまけに冬期は閉鎖)。
樹海の中にある穴も多く、とても私が一人で行ってちょっとのぞいてみる、というものではありません。おまけに時間的な制約がありすぎてついでに行ってみる、というのも出来そうにありません。結局、サファリパーク近くの観光洞2,3ヶ所を時間があれば寄ってみる、という事にしました。結果的に、秋吉台の場合は鍾乳洞が主目的でサファリパークはおまけ、今回はサファリがメインで穴はおまけ、ということになります。

スタート 米原

大垣やったかなあ? たぶん浜松

妙に懐かしい洗面台。昔は乗り換え主要駅。


なんだかんだで沼津に着いたのが夜8時前。結局電車には8時間弱乗っていました。遠かった。
今回はまずレンタカーを借りました。上記の通り、こちらの都合で何カ所かを回るつもりでしたので効率を考えたつもりです。夜も時間がもったいないので車で市内を徘徊しました。といってもやっぱり夜はどこも暗い。なんだかさっぱりわかりませんでした。

コンビニ弁当を食べて、宿泊はなんと天皇陛下が利用していたという沼津ご用邸、の横の空き地。車中泊です。最初は野宿も考えていましたがさすがに冬の野宿(駅宿)は辛そうなので、それも考えて早めに車を借りたわけです。

正門。有名な人が作ったものらしい。 内部は今は公園になっているが、夜は閉鎖。


しばらく仮眠した後、4時ぐらいから富士山を逆回りに回ってみました。山中湖、河口湖、西湖あたりの散策です。原生林と湖というと北海道の支笏湖を思い出しました。私、大学は北海道(酪農学園大学)で卒業後はしばらく倶知安で牛の臨床をしていました。大阪への帰省はたいてい車を千歳飛行場に置いていたので、支笏湖周辺は嫌と言うほど走っていました。すごく似た感じでした。
途中でキツネを見ました。これも北海道ではよくあること。内地でキツネ、というのはめったにないので今回の収穫の一つかなあ。
夜の湖というのはやっぱり暗くて、湖と言っても思い切り観光地で土産物屋、宿、スワンボートばっかり。ただ行ったというだけです。

西湖周辺には富岳風穴というのと鳴沢氷穴というのがあります。どちらも天然記念物の溶岩洞穴らしい。なんで出来たとかはネットで各自お調べ下さい。両方とも入り口までは行ってみましたが、明らかな観光洞の感じで中身も想像できたのでしいて営業時間まで待つことはしませんでした。

龍宮洞穴というのも地図にあり、これに寄ってみると、これも天然記念物ながら大きな穴ではないので ”無料で” 公開されています。
一応、ここはかの有名な青木ヶ原樹海(だと思う)。着いたのは朝5時で世の中はまだ真っ暗。洞穴までは駐車場所から10数mだけど、道に迷ってそのまま樹海をさまよう、てな事になりそうでちょっと緊張しました。
洞穴とは名ばかりで一見したところでは崩れた廃坑とほとんど同じ形状でした。違うのは岩の構成ぐらいかなあ。確かに鉱山の岩とは全然違います。専門家ではないのでそのあたりのおもしろさがわからないのが悲しい。

これじゃわからんですね。 真夜中の観光。 なんで竜宮?

北海道、羊蹄山を思い出す風景でした。 富士ドームの展示館。時間外で入れず。


日曜日、次に行ったのは富士山御胎内清宏園(おたいないせいこうえん)、っていう所です。溶岩遂道があって天然記念物になっています。印野胎内とも呼ばれているようです。
溶岩遂道がぐるっと回って帰ってくるような形に残っており、人間の体内と仮定しており、入ると順に小腸部、大腸部、五臓部、ついで今度は臍帯部があったり子宮云々があり最後は出産、となるそうです。またそのため、安産の守り神の胎内神社というのが隣にあります。
小腸、大腸とくるとウンコになって出てくると思うのは私だけ?

入り口で、遂道に入る人はローソクを買って下さい(10円)と書いていて、入り口にローソクを立てる木ぎれが積んであります。まあ、確かに穴の中は風は吹かないけどすごく複雑な形状で這うような所もあります。途中で消えたらどうするんでしょうね。(私はあらかじめライトを用意していました。)
この公園(?)には何カ所か溶岩遂道の痕跡があったり、庭園があったり野鳥の森があったり。不思議なのはクジャクバト多数やフラミンゴ、ニホンザルが飼われていること。なんやら不思議なところでした。


図からしてあやしげ。 見ればわかると思うけど。

いかにも遂道的雰囲気。ヒダが小腸的? こういう風景は廃坑にはないですねえ。

言われればいかにも溶岩? これでも通路。

ずっと中腰で歩く。 いよいよ出口(生まれる)らしい。

で、無事安産、となります。

溶岩が立木を囲んだあと、木が無くなったもの。 とにかく広い。


駒門風穴というところ。ここも溶岩遂道ですが巨大です。地下壕を思わせるほどです。一番奥で2手に分かれ、それぞれ約300mと110m続いているそうです。ここも天然記念物になっています。
分岐部までは照明がありその先は立入禁止となっていますが、とあるHPではこの先にコウモリがいた、との記載があったので、”立” って ”入” らなかったらいいのかなあ(実際、立って入れるほど高さもなかったし)と思って、誰もいないのを幸いに奥へ入ってみました。廃坑のような人工洞ではないので歩きにくいこと。両方先まで言ってみたけど残念ながらコウモリは見つかりませんでした。這えばまだ行けそうでしたが、岩がゴロゴロでそこまでの気合いも準備もしていなかったので本日はここまで、でした。

いかにも岩が溶けた感じ? 下も、いかにも岩が溶けて流れた感じ?

立って入るな、と言うことかなあ? 一番奥まで岩がゴロゴロ。

入り口においてあったパンフレット。よく見ると、コ”オ”モリ、が書き加えられている。       
さらに、「多数の蝙蝠や”微生物”等が棲息しており、その種類も全国一と云”は”れ学術的にも
・・・・・」、と解説されています。                                      

入場券の裏。チビゴミムシ(洞窟昆虫)という
マニアックなものを載せていると思ったら、
片一方で、オオキクガシラコオモリ(?) 
とか、ネズミコウモリ(新種?)とかの記載が
ありいかにも神秘的ですねえ。


で、肝心の富士サファリパーク。9時30分に行ったら入り口に車が並んでいます。クリスマスの休日なのに何時開園?開園時間は確認しなかったけど、常識的にはこういうところは9時じゃないんかなあ。USJでも人が並びだしたら開園時間を早めるのに。せめて開園時間を放送するとか、前でサービスに動物ショーでもするとかの知恵はないのかなあ。関東人というのはおとなしく黙って待ってるんですね。結局10時まで待たされてしまいました。

秋吉台と同じく、エサを与えられるバスがあるので(というよりこっちが本家?)期待して乗ってみると、渡されたのはニンジンとリンゴ各一切れ、肉が一つ。なんじゃこれ?品数から言うと秋吉台の1/4か1/5やんか。これで1200円?
まあ、解説が付くのでその値段も含んでいるとして辛抱、ということかなあ。ちなみにエサを与えるのはクマとライオンだけ、でした。

その後、車でもう一度園内を回りました。園の構造的には何度でも自家用車でぐるぐるサファリ出来そうです。4kmとか解説していたけどほんまかなあ。動物種も秋吉台より少ない印象がありましたが具体的な数字は忘れてしまいました。大阪に帰ってから、サファリではラジオで解説が聞ける、って表示を見つけました。もっと早く教えて欲しかったなあ。

子供動物園のような所もありましたが、こちらも動物種は多くはありませんでした。ライオンの子供がいました。有料で抱かせてくれて、写真を撮ってくれるみたいでした。ライオンにとってはけっこうストレスがかかるような気もしますね。もちろん時間も人数も制限はしていましたが。

入場料が2700円にバスが1200円。総合的には50点ぐらいかなあ。期待が大きかっただけにちょっと渋い採点。

トラでしょう。 ゾウ、らしい。

え、これだけ???? クマにリンゴとニンジン一つ。

ライオンは肉一つ。 催促する子。

トラは寝ているだけでした。 チーターはやっぱりかわいいなあ。

シロサイ、でしたっけ? なんやら、名前は忘れてしまった。

リスザルが餌をねだる。 ミニブタ牧場。牙があるのに大丈夫?

ハリネズミのふれあいは手袋付き。 見ての通り、ライオンの子供。


沼津に戻ったのが3時前。それからがまたまた、延々と電車の旅、というと聞こえがいい、ただ来た電車に乗るだけ。
ローカル線ではないので時間を確認しないでも結構本数はあるし人も多い、快速が走っている、で全然鈍行の旅という雰囲気がありません。乗り換えで何時間も待たされ、その間におみやげを買う、駅弁を買う、町を楽しむ、駅でうどんをすするということも出来ませんでした。時間がかかるだけであんまり楽しくないし、並行して走ってる東海道新幹線によほど乗り換えたかったです。

せっかくの鈍行の旅なので同じルートを引き返すのも能がない、名古屋から関西線に乗って帰ろうと時刻表をひねくり回していました。時間が早かったので各駅停車の乗り継ぎでもそんなに遅くならないようでした。が、東海道本線はやっぱり便利です。長距離の快速が走っていて関西線経由と較べると1時間以上早く着きそうで、関西線に乗っても日暮れ後の電車では景色も見えないし、軟弱にもそのまま快速で帰ってしまいました。

乗り放題も3度目という事もあるのか、慣れてしまってあんまり楽しさもありませんでした。
18切符はまだ2回分が余っています。四国日帰り讃岐うどんの旅、若狭湾1周日帰り、岡山経由淡路島経由の周遊旅行、紀伊半島1周旅行なんかを調べて暇つぶしをしていましたが、どれもアイデアだけで、も一つ興味が湧きません。

結局はネットを通じて残りの分を処分し、今冬の18切符騒ぎもこれで終わりました。
今度は季節の良い時にまた挑戦します。

どこやったかなあ?かろうじて
15分の待ち時間に駅を出ました。