秋吉台、サファリパーク           


     2004年10月9−10日(土、日)


はじめに

JR3000円乗り放題のその2、です。秋芳洞へ行きたくて計画を練りました。秋芳洞は山口からバスで1時間強かかるので帰りの電車を考えると昼過ぎにはむこうを出る必要があります。そうなると前日のうちに現地へ入っておくか、かなり早いバスに乗らなくてはいけません。ネットでバスの時刻がなかなか出て来なくって苦労しましたが、最終的に山口からのバスを見つけたので、土曜日はそこまで行くこととしました。

長距離なので今回は時刻表を準備しました。ヒマなのでひっくり返して計算してみると、土曜日のうちに下関まで行けそうです。秋芳洞へは、始発に乗って美祢駅(秋芳洞に一番近い駅)まで行く(戻る)と都合のいいバスが出ていることを発見したのです。

JRの広告で関門橋の下に人・自転車用のトンネルがあることを最近知りました。これも行きたかった計画。一挙に2つ片付くかも。

神戸で変わるんですね。知らなんだ。 やっぱり大きい、明石海峡大橋。


道中


そうそう、大きな台風が来ていて最初の予報では大阪直撃でした。さいわいだんだん東にずれてきて電車もダイヤが乱れることはなさそうです。ほっと一息です。
行きはやっぱりるんるん気分で景色を眺めつつ、時刻表を見ながら楽しんでいました。でも、とにかく遠い。いい加減乗ったかなあと思ったのが岡山あたり。まだ半分も行ってない計算ですねえ。

姫路でそば300円也。安い!麺は中華麺。
このあたりではまだルンルン気分。
徳山8時30分。これに乗って新山口、
さらに乗り換えて下関の予定。


1時に乗り始め、6時に広島、だんだん暗くなって徳山8時、で、下関10時20分。駅にして150ぐらい、距離が550kmぐらい、かなあ。とにかく遠かった。おまけに台風一過のはずが秋雨前線を刺激したとかでけっこうな雨。

新幹線は別の所を通っているとはいえ、本州の端っこで港町なので夜とはいえもう少し賑やかかなあ、と思っていたけど人もほとんどいない。電車はこれで最後のはずなのに、やけにタクシーばっかり目立ちます。
することもないので大雨の中、関門橋へ。雨でくすんでいて橋自体もよく見えない。ライトアップしていないんですね。(あるいは時間が決まってる?)その橋のたもとに期待していた人道の案内。行ってみると ”6時−22時” の案内とシャッター。公道なら時間制限なんておかしくない?皆様、この結末を予想されました?
関門タワーとか水族館の建物を眺めつつ、駅までとぼとぼ戻りました。

教訓:営業時間は確かめましょう。

駅から、結構距離がありました。


下関観光


駅へ戻ると12時を回っています。始発は5時40分。”市内観光” 中、カプセルホテルやオールナイトの映画館、朝までやってる風呂屋でもないかと探したのですがありません。やっと1泊4800円というのを見つけたぐらい。数時間のことで宿を取る必要もなかろう、駅のベンチで、と思って戻ると駅にはシャッターが。近くの港の待合室も考えたけど、適当なのが見あたりません。
かろうじて駅前バス停の長イスならなんとかなりそう、というか、すでに1名シュラフに入って寝ていました。他には酔っぱらいが1名熟睡。私もまねをして横になったけど雨で靴も靴下もびしょびしょ、寒くて寝るどころではありませんでした。


港町なので北朝鮮に拉致されるのも怖いし、ちょっと前まではタクシーがいっぱいいたけど2時を回ると急にいなくなるし、こんな真夜中でも時々変な兄ちゃんも通るし、野宿(駅宿とも言うらしい)は善し悪しですね。雨がマシになったので港をうろついたりしているうちに、4時になり駅が開いたので中を散歩したりして時間つぶし。土産物屋も早いところでも6時から。当方、6時前の電車の予定。ということで初下関は暗いだけで町並みもさっぱりわからない、何にもない下関でした。

教訓:大雨の深夜は、観光しても何もない。

下関観光で見つけた成果。これですべて・・・・・。


そういえば先週も太地行きは始発電車でした。始発電車ファンになりそうです。下関の始発電車もやっぱり数名は利用があるんですね。電車があるから当然、かな。

教訓:始発電車は朝が早い。

まだ1時間30分もあるなあ。 これも下関観光の、成果の一つ。


秋芳洞


私は途中で乗り換えて美祢駅なるところまで行き、バスに乗り換えてやっと秋芳洞へ。来たことがあるはずですがよく覚えていません。ネットで調べた風景と重なります。
とにかくバカでかい空洞と真ん中を流れる地下水脈。進んでいくと変わった形の鍾乳石があったり、棚田様の景色があったり。変な形をした鍾乳石には、こじつけの ”なんとか岩” の名称。もちろん照明と整備された通路で、完全に観光地です。
期待が大きかっただけに、正直、かなりがっかりしました。まあ、期待する方が間違っていたんでしょうねえ。純情な子供の時の感激はもう感じられないのでしょうか。

コウモリは最初から期待していませんでしたし、天井が高いのではっきりわかりませんでした。グアノ臭もしませんし、コウモリも入るのは特別にタダ(?)とはいえ、わざわざこんな穴を住処にはしないでしょう。

教訓:子供の時の感動は純情の証明。

外からの風景と、中からの風景。音を立てて洞内から流れる水は圧巻。


以下、画像の適当な掲載。それぞれ、なんだかんだの名前が付いていたけどアホらしいので割愛します。

これはなるほどと。クラゲの滝登り、だって。 この先が本当の探検になる。

これが一番有名な鍾乳石。


というところで時計を見ると9時過ぎ。ここで3,4時間過ごすはずが40分ほどで用事が済んでしまいました。当たり前ですねえ、今、冷静になって考えてみると大きいとはいえ、1kmほどの観光鍾乳洞で2時間も過ごせるはずはありません。かなり大きな穴なので外気が入ってくるのか、こちらの小さな洞窟で感じるような冷気もなく、この点でも穴らしくない。よほど私のコウモリ調査の方がスリルがある(当たり前ですね)。この40分のために10時間も電車に?そう考えるとなんやらむなしさが。

とりあえず外に出るとやっぱり今日も雨。秋吉台の散策コースもいくつかありますが景色や植物を見る趣味もないし、観光ガイドには必ず書いている大正洞、景清洞も歩いていける距離ではなく、バスも少なすぎて時間が合わない。まあ、観光ガイドによるとそちらの穴は頭がつかえるところがあったり、化石があったりするらしいけど、基本的には同じような観光鍾乳洞。どうしたものか考えていて思いついたのが秋吉台サファリランド。

掲示板を見るとタクシーで3600円と書いていて、目の前にタクシー1台。観光地といいながら交通の便が非常に悪く、バスで行くことは難しそう。バスで行く人のことは想定していないのかな。今回はここは頭から考えていませんでしたが、昨晩の宿泊費も浮いたし、もう2度とここへ来ることもなかろうとタクシー代を奮発して移動しました。

教訓:タクシーは便利で早い。

焼き場を思い出したのは私だけ?
地上へ上がる80mのエレベーター。
タクシーの車窓から。あちこちにドリーネ。
おそらく縦穴だらけなんでしょう。


秋吉台サファリランド


連休の合間ですのに駐車場に車もまばら。やっぱり地理的な事や交通の便に問題があるのでは?観光バスの横付け、というのもありませんでした。
入園料2400円に園内バス1000円。バスに1000円もお金を取るの?と、一瞬戸惑いましたがあとで理由はわかりました。
入ってすぐにトラバスに乗ると目の前に火箸みたいなのと鶏肉、パン、落花生。目の前には窓と金網。要するに、動物にえさを与えられるのがこの目玉らしい。
例によって例の如く、放牧場を車で回りつつ、指示に従って窓を開けて動物にえさやり。案内のお兄ちゃんに言われるまま、”はーい、ここでパンを2切れ上げて下さいねー”、”ここでは鶏肉2つですよー”。
片手でデジカメを持ちながら片手でエサやりで、うまく写りませんでした。ありきたりですがクマやライオン、トラにエサを与えるのは迫力がありました。ライオンにえさをやるのがおもしろくていっぱい与えすぎ、トラにあげる分が一切れしか無くなってしまいました。説明はちゃんと聞きましょうねえ。
ということで、とにかくおもしろかった。おっさん一人で来ていたわけですが思わず子供に返って、一人で興奮していました。

教訓:説明は最後までしっかり聞きましょう。

ここではパン2切れですよー。 ライオンは鶏肉2切れでーす。

チーターはかわいい。(エサやりは無し) クマもかわいい。

どういう訳か、この巨漢にピーナッツ一つ。 シロサイ、でしたっけ?


ついでふれあい広場なる子供動物園、みたいなもの。要するに、歩いて回る展示と、一緒の檻に入る形式の展示。
ホワイトタイガーが3頭います。ひょっとして、と思って聞くとやっぱり 宝塚ファミリーランド 出身の子でした。妙に懐かしい。


教訓:こっちは懐かしかっても向こうは知らん顔。


こちらにはアフリカ象の子供が2頭。さわれるように調教しており、大雨で観光客はバスだけ満足しているのか、ほとんど園内は歩いていないので私一人でさわり放題。ゾウもエサが欲しくていろんな芸のオンパレード。調教師のお兄ちゃんもいろいろ話してくれ、たいへんおもしろかった。私も一皿200円也のエサを手から与えたり。
ゾウは事故がかなり多い危険動物です。いつまでこうやって仕込み、直接飼育できるんでしょうか?いずれは群れに入れて繁殖を目指すらしいです。

教訓:象もかわいい。雨の日の子象は人が少なく、独り占め。


他にはレッサーパンダがいたりキリンがいたり。そこそこの動物がいるみたいですが敷地が広くて、逆に案内は少なくてよくわかりませんでした。もう少しお客さんのことも考えてほしいなあ。ヤギがやけにあちこちにつながれていたのもなんとなくおもしろい。


教訓:レッサーパンダはかわいい。


教訓:キリンは首が長い。子供でも長い。

教訓:山羊も足が濡れるのはイヤ、らしい。


こちらも結局はそれ以上時間つぶしも出来ずに、最初のタクシーをもう一度呼んで帰ることに。前記の通り、バスの便が悪くていったん秋芳洞へ戻らないと駅へ行けないため時間が合いません。最初にタクシーのおっちゃんとサファリからの帰りは8000円で駅まで、って約束していたので早めに来てもらい、またまた時間が余ったので秋吉台博物館と言うところへ寄ってもらいました。

無料ですし小さな建物ですので、あまり期待はしていなかったけど入ってみると大違い。建物や展示はものすごく古びているけど展示内容はすっごく濃い。
鍾乳洞から採集された動物化石には目を見はりました。二ホンオオカミからゾウなど、すごい標本がさりげなく並べられています。洞窟といえばコウモリ。その展示もそれなりに並んでいます。

もちろん岩石やその他の化石関係も所狭しと並んでいて、説明もわかりやすい、すばらしい博物館でした。予定していなかった、サファリのエサやりバスに匹敵するか、それ以上の収穫でした。思わず展示案内を購入し、帰りの電車で熟読してちょうどいい時間つぶしになりました。


教訓:博物館は必ず行きましょう。

ニッポンサイ、だそうです。 見ての通り、です。


新山口(昔の小郡駅。JRが新幹線のぞみ、だったかな?、の停車駅にするには名前を新山口にしないと止めづらい、って言って名前を変えたそうです)駅に12時過ぎに戻り、長い帰りの始まり。
旅行前の計画とは時間が1時間以上前倒しで、結局は計画の練り直し。といっても、新山口から岡山まで、乗り換えなしの電車(5時間30分)がありました。これで一気に距離が稼げました。岡山での乗り換え時間を利用してキビ団子を買ったり駅弁(私の晩ごはん用)を買ったり。
結局トータル8時間の乗車でした。


教訓:おみやげは駅弁にキビ団子


山陽本線は山陽新幹線と並行して走っています。ちらちら見える新幹線。調べてみるとのぞみでは2時間、こだまでは4時間弱の行程です。ただし電車賃は12000円ほど。時は金なりの計算では6時間のセーブで9000円?。まあ、気持ちの問題ですね。

ちなみに単純な損得計算で言えば3000円で片道運賃8720円、5720円のお得。往復では11440円お得。
これまた、旅行に行かなかったら6000円の出費もなかった、とは言わないように。
そうそう、おまけ付きの切符はオークションに出品中。いくらかで売れれば初期投資額をさらにいくらか回収できます。


* おかげさまでおまけ付き切符はなんと3700円で売れました。結局、1回の旅行費用は1766円
したがって今回の旅行は13908円もお得
またやってくれないかなあ。


旅行も長けりゃHPも長くなってしまいました。
最後までのご愛読、(頼んでないけど)ありがとうございました。



そうそう、タクシーは秋芳タクシーの中原さん。0837-62-0033。
たいへん親切で丁寧な運転手さんでした。
山口でのタクシー、ご用命は中原さんまで。私の紹介と言ってくれればサービスがあるかも。
もっとも、すでに忘れられている可能性もありますが。